おんつじの資産育成記~投資信託と米国株で楽にお金を育てる

インデックス投資と米国株の記録。流れに身を任せてお金を増やす。

eMAXIS Slim オール・カントリー以外の投資信託で分散投資する理由

(2019.02.14更新)

『インデックス投資を始めるなら「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」から!』

 

2018年10月31日に販売された「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」。

これ一本を買えば、低コストで世界中の国に分散投資できます。

 

参考記事 :eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) 楽天VTに強敵現る 

 

このお手軽さから、冒頭の台詞を言ってみたくもなります。

 

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だけどその前に、複数のインデックスファンドを組み合わせて世界中に分散投資することも考えてみた方がいい。

そうした方が、株安時の選択肢が増えると思うからです。

 

 

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)では株価の値動きが分からない?

私もインデックスファンドやETFを使って、世界中の株式に分散投資しています。

ですが、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」のような、全世界に投資するバランスファンドは使っていません。

 

「米国」「米国を含む先進国」「新興国」「日本」に投資するタイプのインデックスファンドを個別に買って、全世界に分散投資する方法を取っています。

(正確には日本株はアクティブファンドを買っています)

 

この方法を取る理由は、「米国」「米国以外の先進国」「新興国」「日本」の株価の値動きが分かりやすくなると思うからです。

「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」だと、ひとまとめにくくられてしまい、値動きの違いが分かりません。

 

 

 「そんなの知ってどうするの?」

 「どこも似たような値動きしているんじゃないの?」

 

と思われるかもしれません。

 

ただ、過去10年くらいのデータを振り返ってみると、米国、米国以外の先進国、新興国では値動きが全く異なります。

 

次のチャートを見てください。

米国と他国の株価の過去10年の推移を比較してみました。

 

■米国、新興国、欧州、日本の10年チャート

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青色は米国のS&P500に投資するETFであるIVV。

グレーは新興国に投資するVWO。赤はヨーロッパの株式に投資するVGK。黒は日本の株式に投資するEWJです。

 

米国株は過去10年にわたり、着実に右肩上がりの上昇を続けてきました。

それに対し、米国以外の先進国の代表各である日本やヨーロッパ、そして新興国は上がる時もあれば、下がる時も多いです。

 

 

ここから言えるのは何でしょうか?

 

「米国株はいつ買っても利益が出る可能性が高い。つまり、買うタイミングを選ばないでもいいだろう。」

「新興国や米国以外の先進国は株価が安い時に買わないと利益が出づらい。買うタイミングを考えたほうがいいのか?」

 

過去10年の値動きを見た感じでは、このように感じました。

 

「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」を買うということは、この明らかに値動きの違う地域の株式を、常に同じタイミングで買うことになります。

 

「それ、あまり効率よくないんじゃないか?」

と思ったのが、複数のインデックスファンドで投資する理由です。

米国以外、特に新興国もポートフォリオに必要だと思うが、、

ところで、先ほどのチャートを見ると次のように思わないでしょうか。

 

「米国株は右肩刈りで買う時期を選ばない?」

「じゃあ、米国株だけに投資すればいいか~」

 

でも、米国に100%依存するというのもリスキーだと思います。

 

■2003年からの米国と新興国の株価

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これは米国のS&P500に投資するIVVと、新興国に投資するETFであるEEMの2003年からのチャートです。

赤色の方が新興国です。

2003年まで戻って比較すれば、新興国のパフォーマンスが米国を上回ります。

 

切り取る時期によっては米国一強ではないのですね。

将来、こういう時代がやってくるかもしれません。その状況が意外と長く続く可能性だってあるでしょう。

 

その可能性を考えると米国株100%にはなかなか踏み切れません。

特にこれからの経済成長が期待される新興国は、ポートフォリオに入れておいた方がいいと思っています。

中国やインドは将来的にアメリカのGDPを上回るのが確実と言われてますしね。

 

だけど、チャートを見てもわかる通り、新興国は上下変動が大きすぎるんですよ。

これを毎月一定額を積み立てしていても、利益が大きくなるのかが疑問です。

でも、安い時に多く買っておけば、将来の利益を大きく増やしてくれるかもしれません。

インデックスファンドを複数に分ければ、株安時の選択肢が増える

え?安い時っていつだよ?

 

複数のインデックスファンドを保有して損益をチェックしていれば、気づきは得られると思うんですよね。

 

例えば次の4タイプのインデックスファンドを買うとします。

①米国のみに投資するインデックスファンド

②米国を含む先進国に投資するインデックスファンド

③新興国に投資するインデックスファンド

④日本に投資するインデックスファンド

 

eMAXIS Slimシリーズで組むと

 

①eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

②eMAXIS Slim先進国株式

③eMAXIS Slim新興国株式

④eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)

 

ですね。

 

この4つを持っていれば、③で損失が増えてきたら新興国が不調。

①は利益が増えているのに、②の利益がイマイチの場合、ヨーロッパやオーストラリアが不調。

といったことを知ることができます。

 

割安・割高を判断するには少し乱暴ですが、「気づき」にはなると思います。

 

この「気づき」をきっかけにして、新興国に期待している人は③への投資金額を追加し、割安?な新興国のみ投資金額を増やせるでしょう。

(調子こいて買いまくると涙を見そうなので、上限はあらかじめ決めておいた方がいいでしょう。。。)

 

逆に不安を感じる人は新興国の投資のみ一時停止するという選択肢も取れます。

同じようなことを米国や米国以外の先進国に対しても実行できます。 

 

そんなめんどくさいことをやって、本当にパフォーマンスが良くなるのかは分かりませんけどね。

そもそも、

『そういうことを考えたくない人が「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」を買うんだろ』

という指摘もごもっともです。

 

ただ、他のインデックスファンドを3,4本買うのも、手間はそこまでかからないです。

どのファンドにどれだけ金額を振り分けるかさえ決めてしまえば、ほったらかしでもいいわけですし。

 

その程度の手間で、新興国株価が低迷した時に買い増したり、新興国への投資のみを一時停止したり、という選択肢を得られるのであれば、手に入れておきたいのが私の感覚でした。

「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」だけだと、このような選択肢は取れませんから。どんな時も強制的に世界中の株式を買うことになってしまいます。

それは嫌でした。

 

それに、

「今は新興国が調子いい」

「米国は相変わらず好調だね」

インデックスファンドの損益から世界の株価の値動きが何となく分かるのも、案外面白いものです。

 

 

関連記事の紹介です。

全世界への投資と米国のみへの投資、そのパフォーマンスを比較してみました。

 

 

全世界型のインデックスファンドに感じるデメリットを書いた記事です。


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