投資信託は低コストなファンドを選ぶべき。消費税が投資に与える影響。
「投資信託は低コストなものを選ぶべき!」
巷で良く言われることですが、最近その大切さを痛感しました。
「投資信託のコストはリターンを下げるから?」
それはそうなんですが、もっと身近な問題があることに気づいたんです。
それは、、、、
消費税です!
消費税増税で投資のコストも上がってしまった
最近ロボアドバイザー投資でも試してみようかと思って、ウェルスナビを調べていたんです。
ウェルスナビは手数料が1%と少し高いですが、まあ1%くらいならいいかな?と思っていました。
でも、この1%は税抜きの金額です。
消費税が10%になったことで、実際の手数料は1.1%になってしまいました。
消費税で0.1%も余計に取られます。
手数料が1.1%と言われると、何だか高いと感じてしまいます。
ウェルスナビに限った話ではなく、消費税はeMAXIS Slim米国株式(S&P500)や楽天VTIといった投資信託の信託報酬にもかかります。
消費税は私たちの投資コストを引き上げる天敵だということに、今さらながら気づかされました。
でも、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の信託報酬は税抜きで0.15%です。
消費税10%が加算されても0.165%。
この程度なら許容範囲かな。。。。
コストが高い投資商品は消費税増税の影響も大きい
消費税は10%で打ち止め?
そう思っている人なんていますかね。
この先、15%、20%、、、、と引き上げられる可能性はあると思います。
仮に消費税が20%に上がると、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の信託報酬は0.18%。
まだ何とか安く感じます。
一方でウェルスナビの手数料は1.2%。
むむむ。高い!
コストは投資のリターンを低下させる要因。
それは疑いようがありません。
と言うことは、コストが高く設定されている投資商品は、消費税増税時のコスト増によって、さらにリターンが下がるということでしょうか?
そんなの嫌なので、コストをできるだけ引き下げてほしいところですが、そこに期待するのは酷かなと思います。
低コストな eMAXIS Slim米国株式(S&P500)なら消費税が10%上がっても、信託報酬を0.015%引き下げれば、コスト増加分を打ち消せます。
大変でしょうけど、実現できないという程ではないと思います。
しかし、ウェルスナビのように元々の手数料が1%を超える投資商品は、消費税が10%上がると、0.1%もコストを下げないと打ち消せません。
0.1%なんて、相当な企業努力が必要ではないでしょうか?
コストが高い投資商品ほど、消費税増税がもたらすインパクトは大きく、その対応も難しいものとなります。
これからも消費税があがるかもしれない日本。
できるだけ低コストな投資信託を選んだ方が安心です。
う~ん。願わくば、投資信託のコストにこそ軽減税率を導入してほしいです。
イートイン詐欺とか、しょうもない話題を見ていると、強くそう思います。
他の記事の紹介です。
インデックスファンドにとってコストは重要ですが、見るべきポイントはコストだけではありません。インデックスとのかい離率にも注目しましょう。
今、最もコストが安いインデックスファンドは「SBI・バンガード・S&P500」です。
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eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)や楽天VTのリスク
「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」は、世界中の株式に分散投資することを可能としたインデックスファンドです。
先進国、新興国の株式にまとめて投資できる大変便利な代物です。
ですが、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天VT」を買ったからといって、安心して長期投資ができるわけではありません。
新興国のリターンを取り入れることで、リスクだけが高まってしまう側面があるからです。
ここでは「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天VT」が抱えるリスクについて考えてみました。
- eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)や楽天VTを買うべき人は?
- 新興国株式がeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の足を引っ張る
- 世界の株式への投資はリスク分散にならず、新興国株がそのリスクを拡大する
- 世界中に「分散投資されてしまう」リスクを許容できるか
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)や楽天VTを買うべき人は?
数多のインデックスファンドの中から「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天VT」を選ぶ理由って何でしょうか?
こんなところだと思います。
①とりあえずインデックス投資を始めたい
「インデックス投資を始めたいけど、何を買うのか考えるのは面倒だ」
②世界経済全体の成長に期待したい
「中国やインドとかこれから発展するでしょう。世界中の国に投資しておいた方が儲かりそう!」
③リスクを分散させたい
「特定の国に集中投資すると何かあった時が不安。もっとリスクを分散させたい。」
この中で「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」を買うのに適しているのは、①のパターンだけです。
「どの国に投資すべき?」
「どの銘柄を買うのが正解?」
といった、投資方針の検討に時間を割きたくない場合です。
この場合、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天VT」の購入は最適解の一つです。
これだけで全世界の株式に投資し、株式の時価総額に応じて勝手にリバランスしてくれるのでお手軽です。
しかし、②のようにより大きな利益を狙いたい場合、③のようにリスク分散を考えたい場合、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天VT」ではその期待に沿うことはできません。
これらのファンドの10%は新興国の株式で構成されています。
この新興国株式のリターンが長期的な成長を妨げ、株価下落時のリスクをより大きいものにしてしまうからです。
新興国株式がeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の足を引っ張る
新興国の株式は、高リスクと引き換えに高いリターンをもたらすと思われがちです。
たしかに株価が上がる時は、先進国の株式より大きく上がります。
問題は株価が上がる期間です。
■先進国と新興国の株価の推移
これは先進国と新興国の株価の動きを比較したものです。
青は先進国に投資するETF「iShares MSCI Kokusai ETF」のチャート。
赤は新興国に投資するETF「VWO」のチャートです。
2009年のリーマンショック以降、先進国は右肩上がりの上昇を続けています。
それに対し、新興国はどうでしょう?
リーマンショック直後や2016年、2017年頃のように大きく上昇している時期もありますが、その上昇が長続きせず、一定の範囲内を上下しています。
このような値動きをしている新興国株式を何年間も積み立てても、思うようなリターンは得られないです。
「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天VT」には、この新興国株式が10%も含まれています。
90%の先進国の株価が右肩上がりに上昇しても、残り10%の新興国の株価が足を引っ張り、リターンを低くしてしまいます。
世界の株式への投資はリスク分散にならず、新興国株がそのリスクを拡大する
また、世界の株式への投資はリスクの分散にはなりません。
先程のチャートを見ても分かると思いますが、先進国も新興国も株価が下がる時は一緒に下がることが多いです。
これは先進国の株式と他の資産クラスの相関係数です。
相関係数は値動きの類似性を示す指標です。
似た値動きをするほど「+1」に近づき、逆の値動きをするほど「-1」に近づきます。
先進国株式と新興国株式の相関係数は0.87と+1に近い値です。
つまり、先進国と新興国の株価は同じ方向に動くことが多いということです。
同じ値動きをする資産に分散投資しても、リスク分散の効果は期待できません。
それに加えて、新興国株は世界経済が不況に陥ると、市場からすぐに資金が引き揚げられてしまい、先進国の株価よりも下落幅が大きくなりがちです。
新興国の株価は先進国と一緒に、先進国より大きく下がるのです。
そんなリスク満載の新興国株が10%も入っている「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天VT」は、決してリスクが低いファンドではありません。
世界中に「分散投資されてしまう」リスクを許容できるか
「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天VT」の新興国株式比率:10%は、もたらされるリターンよりリスクの方が大きい気がします。
私は新興国への投資は5~6%程度でいいかなと考えています。
長期にわたって投資をするなら、右肩上がりに安定した成長を続けている先進国株式をメインとすべきだと思うからです。
だから、私にとって「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天VT」は
世界中に分散投資できる
ではなく
新興国に10%も分散投資されてしまう
と言うマイナスの側面が強いです。
世界全体に分散投資するなら、新興国は新興国だけに投資するインデックスファンドを個別に買って、比率を小さくした方が安心して投資できると思います。
逆に新興国10%のリスクは許容できるし、新興国の未来の株価上昇に期待したいという人にとっては、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天VT」は良い投資先になるのではないでしょうか。
「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天VT」を買う時は、新興国10%の比率を許容できるかという点を考えた方がいいと思います。
他の記事の紹介です。
フィデリティ証券のレポートでは米国株の比率を70%にすると、リターンとリスクのバランスが取れるようです。
リスクを抑えた分散投資をするには、株式と違う値動きをする資産に資金を分散させる必要があります。
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インデックスファンドはコストだけで選んではいけない
何かとコストが注目されがちなインデックスファンドですが、本当に重要なのはコストではありません。
大切なのは運用成績をベンチマークとなるインデックスに、どれだけ近づけられるかです。
コストはそれを達成するために必要な条件であり、必ずしも最重要事項ではないのです。
インデックスファンドで重要なのはベンチマークとのかい離
例えば、S&P500をベンチマークとするインデックスファンドが2つあったとします。
仮にA、Bとしておきましょう。
Aの信託報酬は0.2%、Bの信託報酬は0.3%と、Aの方が低コストです。
ある年の年間リターンはAが10%、Bは6%でした。
ベンチマークであるS&P500のリターンは7%です。
さて、この2つのうちどちらを選ぶべきでしょうか?
「Aの方が低コストでリターンも良いのだから、Aを選ぶべき!」
そう考える人もいるかもしれません。
ですが、それはアクティブファンドの選び方であり、インデックスファンドの選び方としては間違っています。
インデックスファンドはベンチマークとする株式指数にパフォーマンスを連動させることで、市場平均並みのリターンを確実に得ることが目的です。
先の例では、Bはベンチマークから1%の下振れに対し、Aは3%も上振れしています。
インデックスファンドとして運用しているのに3%も上振れするということは、次の年はベンチマークより3%パフォーマンスが悪くなる可能性もあるということです。
Aはコストは低く抑えていますが、インデックスファンドとしての運用能力に疑問符が付きます。
逆にBは少しコストは高いですが、運用能力は優れていると言えます。
私たちは少しばかりコストが高くても、ベンチマークにリターンを近づけているBの方を選ぶべきです。
このように、インデックスファンドを評価するには、信託報酬等のコストを見るだけでは不充分です。
ベンチマークとのかい離率からそのファンドの運用能力をチェックする必要があります。
ベンチマークとのかい離が低いインデックスファンドは?
ベンチマークとのかい離率は運用報告書でチェックすることができます。
月報でもファンドとベンチマークの騰落率の比較が掲載されています。
インデックスファンドを選ぶ際は、これらをチェックして優れた運用実績があるファンドを探すのが良いでしょう。
参考までに、代表的なインデックスファンドのベンチマークとのかい離率を掲載します。
月報から直近1年のかい離率を調べました。
米国株式のインデックスファンド
米国株に投資するインデックスファンドではeMAXIS Slim米国株式(S&P500)が、ベンチマークとの差異を0.1%に抑えていて優秀です。
iFree S&P500、iFree NYダウ、たわらノーロードNYダウはベンチマークとのかい離が大きく見えますが、これは配当無しのS&P500やNYダウと比較しているためです。
インデックスファンドのリターンには株式の配当金も含まれるので、配当無しの指数と比較すれば差が大きくなります。
配当無しの指数と比較されても、そのファンドのパフォーマンスが本当にベンチマークに近づけているのか良く分かりません。
配当込みの指数と比較しているファンドを選んだ方がよいでしょう。
その点、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は配当込みのS&P500と比較してくれています。
先進国株式のインデックスファンド
先進国株式に投資するインデックスファンドは、eMAXIS Slim先進国株式とニッセイ外国株式がベンチマークとのかい離が低いです。
たわらノーロード先進国株式は先日、信託報酬をeMAXIS Slim先進国株式やニッセイ外国株式と同程度に引き下げましたが、ベンチマークとの差が少し大きいです。
コストだけでなくベンチマークとの差も小さくできるか注目です。
新興国株式のインデックスファンド
新興国に投資するインデックスファンド。ここでもeMAXIS Slim新興国株式はベンチマークとの差を小さく抑えています。
一方でSBI・新興国株式インデックスは、コストはeMAXIS Slimより低いですが、ベンチマークとの差が大きいです。
コストだけに着目するとSBI・新興国株式を選ぶことになりますが、インデックスファンドとしての運用の確実さを考えると、eMAXIS Slim新興国株式を選んだ方が良いです。
インデックスファンドの購入はベンチマークとのかい離率をチェックしてから
こうして見ると、低コストなインデックスファンドはベンチマークとの差が小さい傾向にあります。
コストが大きくなればなるほど、株価以外の要素が運用成績に影響することになり、ベンチマークに近づける運用が難しくなるためでしょうか。
だから、インデックスファンドを選ぶにあたって、コストが重要な要素であることは疑いようもありません。
しかし、中には信託報酬は低いけどベンチマークとのかい離が大きいファンドもあります。
そういったファンドは、インデックスファンドとして優れているのか疑わしいので、避けておくべきでしょう。
いくら信託報酬が低くても、ベンチマークに近づけないインデックスファンドは購入するに値しません。
時々、インデックスファンドの信託報酬引き下げや、業界最低コストのファンドの登場が話題となりますが、購入する前にベンチマークとのかい離率をチェックすべきです。
特に新規発売のインデックスファンドは要注意ですね。
いくら信託報酬を安く設定しても、ベンチマークに近づけるかは運用してみないことには分かりません。
最低でも運用開始から1年が経過するまでは、購入を待った方がいいと思います。
他の記事の紹介です。
業界最低コストの信託報酬で運用を開始した「SBI・バンガード・S&P500・インデックスファンド」。
信託報酬以外のコストやベンチマークとの差異が判明するまでは購入を待った方が良いと思います。
「たわらノーロード先進国株式」は実質コストではeMAXIS Slim先進国やニッセイ外国株式を下回る可能性があります。
そのコストの低さをベンチマークとのかい離率の軽減につなげられるか注目です。
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世界の株価が急落する中、Jリートの分散投資効果が発揮される
10月が始まった矢先に米国株が急落。それに連れ立って日本や欧州、新興国の株価も下落となりました。
お金が消えていく様を見るのは、いつでも悲しいものです。
こんな時こそ、分散投資によって下落ショックを和らげたいところ。
だけど、株式の中だけで分散投資をしても高い効果は望めません。
有効な分散投資を実現するには、株式以外の資産クラスをポートフォリオに加える必要があります。
特に今週は国内リート(J-REIT)がその効果を発揮してくれました。
米国株の急落。株式の国際分散投資に効果なし。
10月2日は米国のS&P500やNYダウが大きく下げる展開となりました。
1日に発表されたISM製造業景況指数が2ヶ月連続で50を下回ったのがきっかけです。この指数は50が好景気・不景気の分岐点と言われています。
2日に発表されたADP雇用統計が市場予想を下回ったことも、株価下落を後押ししました。
では、他の国の株価はどうだったのかというと、、
ここ1週間の代表的なインデックスファンドの騰落率を見てみます。
■株式インデックスファンドの騰落率(2019.09.30~2019.10.04)
今週、米国のみに投資する「楽天VTI」の価格は3.1%も下落しました。
一方で、先進国に投資する「ニッセイ外国株式」、全世界に投資する「楽天VT」も同じように下落しています。
米国は世界経済の中心です。
今回のような米国の株式市場への懸念は、世界中の株価に波及してしまいます。
そんな状況では、どれだけ多くの国の株式に分散投資をしたところで、株価の下落を和らげてくれる可能性は低いです。
今回もそんな結果でした。
Jリートが分散投資効果を発揮する
しかし、ポートフォリオにリートや債券を加えると、違った効果を得られます。
■株式,リート,債券インデックスファンドの騰落率(2019.09.30~2019.10.04)
先程のグラフにリートと債券のインデックスファンドを追加しました。
下落幅は全然違いますね。
債券は価格変動が株価より遥かに小さいです。リスク資産の一部を債券に振り分ければ、トータルでの下落幅を抑えることができます。
ただ、その分リターンも低いですけど。
注目したいのはリートです。
リートは株式と同じくらい価格が変動しますが、異なる値動きをする傾向があります。
今週、先進国のリート指数に投資する「たわらノーロード先進国リート」は下落はしたものの、下落幅は株式よりだいぶ小さいです。
そして、何と言ってもJリート。
Jリートに投資する「たわらノーロード国内リート」は米国や他国の株価が下落している時も下がることなく、むしろ上昇を続けました。
こういう資産をポートフォリオに加えておくと、株式と逆の値動きをして資産の価格下落を緩和してくれます。
もちろん、常にこのような値動きをするわけではありませんが、株式の国際分散投資に比べれば、遥かに高い分散効果を得られるはずです。
私も最近になってリートのインデックスファンドを買い始めました。
まだ株式に比べると僅かな金額しか保有していません。
それでも、今回の株価下落時にリートだけ違う値動きをしているのを見ると、安心感を感じることができました。心理的な効果は大きいです。
それに、リートは債券と違ってそこそこのリターンが期待できます。
「たわらノーロード国内リート」の過去3年のリターンは+35%、「たわらノーロード先進国リート」は+24%です。
「ニッセイ外国株式」は+38%なので、株式のリターンと比べてもまずまずです。
それに加えて高い分散投資効果を得られることを考えれば、ポートフォリオの一部に組み込む価値はあると思います。
特にJリートは為替影響が無いのも魅力です。
日本株や国内債券が頼りない今、円高に強い唯一の資産クラスではないかと思います。
投資を始めてからずっと株式だけを買っていましたが、今後はリートも定期的に買って分散効果を高めたい。
今週の株価下落はその気持ちをより強くさせてくれました。
他の記事の紹介です。
Jリートのインデックスファンドでは確かな運用実績のある「たわらノーロード国内リート」がおすすめです。
過去5年のJリートの値動きは株式との相関性が低く、分散投資の有力候補と言えます。
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マコーミック(MKC) 2019年Q3決算 株価が急上昇 営業利益の成長が続く
私のお気に入りの銘柄でもある、世界最大のスパイスメーカ「マコーミック(MKC)」。
10月1日に2019年Q3の決算を発表しました。
EPS(1株あたりの利益)が市場予測を上回り、2019年のガイダンスも上方修正と堅調な結果を叩き出しています。
マコーミック(MKC) 2019年Q3決算 EPSが市場予測を越える
マコーミック(MKC)の2019年Q3決算は、営業利益やEPSの上昇が継続し、収益力が上がり続けていることを示してくれました。
■マコーミック(MKC) 2019年Q3の営業利益、EPS
調整後のEPSは1.46ドルと市場予測の1.29ドルを大幅に上回りました。
売上は前年から1%程度しか増えていないのですが、営業利益、純利益、EPSは2桁成長です。
営業利益率も19.7%と前年同期から1.6%も上昇しています。
前回決算でも、前年から0.8%上昇して16.5%でしたので、継続的に営業利益率が伸びていることが分かります。
要因は色々ありますが、特に「Comprehensive Continuous Improvement(CCI)プログラム」という生産性向上を目指した取り組みの効果が、収益力向上に寄与しているようです。
2019年のガイダンスも、EPSを前回発表の5.2~5.3ドルから、5.3~5.35ドルへと上方修正と株主にとっては喜ばしい内容となっています。
「Flavor Solutions」部門はアジアで苦戦中
気になることが無いわけでもありません。
■マコーミック(MKC) 部門別の売上、営業利益
一般消費者向けの製品を扱う「Consumer Segment」部門は売上、営業利益ともに伸びています。
しかし、レストラン等の事業者向けの製品を扱う「Flavor Solutions Segment」は売上、営業利益ともに減少する結果となりました。
これに関しては、
「Flavor Solutionsの需要はでっぱり、引っ込みが少し大きい傾向があるので、一時的なものだろう」
と見なしているようです。
本当なら問題ないですが、「Flavor Solutions Segiment」は特にアジア・太平洋地域で苦戦の状態が続いています。
2019年度の売上はQ1,Q2,Q3の何れも前年比マイナスでした。
もちろん為替の影響が大きいのですが、その為替影響を除外しても、Q1は0.1%の成長、Q2は0.8%の成長、Q3は0.9%の減少と、あまり伸びていません。
利益が低い製品から入れ替えを行っている最中であることも影響しているようなので、今後、アジア・太平洋地域で「Flavor Solutions Segiment」の売上を成長させることができるかは、注目ポイントだと思います。
マコーミック(MKC)の決算後の株価は急上昇
今回の決算発表後、マコーミックの株価はもちろん上昇しました。
■マコーミック(MKC) 株価チャート
決算発表当日、S&P500は1%以上株価が下がる状況でしたが、マコーミックはそんなのお構いなしに6%以上株価を上げました。
でも、翌日は下がってきています。何とか持ちこたえてほしい。
こうして見ると、今年はマコーミック(MKC)の株価はあまり上がっていないですね。
2018年は恐ろしい程の強さを見せつけてくれたのですが。
マコーミック(MKC)は生活必需品セクターなので、本来は株価上昇より安定感の方に期待するべきかもしれないですけど。
他の記事の紹介です。
今月から決算発表が相次ぎます。決算スケジュールの確認をしておきましょう。
先日、マイクロソフト(MSFT)が増配を発表しました。
マコーミックも豊富なキャッシュフローを持っているはずなので、増配してくれるはず!
最後まで読んでくださってありがとうございます。
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IVVとマクドナルド(MCD)を買いました。今月の投資成績 2019.09.29
ブログを始めて1年が経ちました。
ようやく月5万PVに達したと思いきや、先週からアクセス数が激減。
Googleのコアアップデートが走った影響のようで、Googleからの流入数がかなり減っていました。
心が折れそうです。。。
でも、投資活動の心は折るわけにはいきません。今月の投資成績をチェックしてみます。
9月はIVV(iShares S&P 500)と久々の個別株、マクドナルド(MCD)、リートの投資信託を購入しました。
コモンズ30が好調です。~投資信託の成績~
今まで損益だけ載せていましたが、今月からはリスク資産の総額と損益の両方を掲載します。
まずは、投資信託です。
■投資信託の成績
黄色は9月に追加購入した銘柄です。
「ニッセイ外国株式」と「楽天VTI」はつみたてNISAで毎月購入しています。残りは比率が下がった時に購入する程度です。
今、リートの比率を上げようとしているので、今月も「ニッセイグローバルリートインデックスファンド」「たわらノーロード 国内リート」「eMAXIS 豪州リートインデックス」に追加投資しました。
前月から資産が40万円増えました。
一番右の列を見ると、利益率が前月からどれだけ上昇したかが分かります。
今月は3.7%上昇とまずまずの結果です。
中でも日本株に投資するコモンズ30と厳選投資が好調でした。
しばらく不調だった日本株。来月からの消費税増税の影響が 気がかりですが、このまま復活の時を迎えるんでしょうか。
IVVを購入。VYMが好調でした。~ETFの成績~
次はETFです。
■ETFの成績
総額は27万円の上昇。利益は2.39%上昇しました。
S&P500に投資するIVVより、高配当株に投資するVYMが好調でした。珍しいですね。
他にはインドに投資するEPIが4%上昇と好調です。
しばら株価が下落しまくっていたのですが、インド政府が景気対策として法人税の減税を発表したところ、株価が跳ね上がりました。
■EPI株価チャート
EPIの株価チャートです。
なかなか厳しいチャートですね。。。株価が反発しても焼け石に水といった感じです。
今月、購入したETFはIVV(ishares S&P500)です。
約9万円分購入しました。今月は久々に個別株を買ったので、いつもより少なめです。
マクドナルド(MCD)を購入。~個別株の成績~
個別株の成績です。
■個別株の成績
青色は一部売却した銘柄、黄色は追加投資した銘柄です。
個別株の総額は8万円減少。利益は前月から3%減少。
ETFと比べると散々な結果です。
唯一、マイクロソフト(MSFT)が健闘しています。
増配と自社株買いプログラムを発表した影響で株価が上がりました。
今月はAmerican Water Works(AWK)を少し売却して、マクドナルド(MCD)を購入しました。
AWKの株価が上がって保有比率が増えてきたので、少しバランスを取ってみました。
今の個別株の保有比率はこのようになっています。
■個別株の保有比率
Visa(V)の比率が高めです。
AWKは先月まで2位にいたのですが、今回の売買で5位に下がりました。
公益株なので、このくらいのポジションでいい気がします。
次に個別株を買うなら、マイクロソフト(MSFT)を買って保有比率を上げたいです。
全体の成績と資産配分
リスク資産全体の成績は次のようになりました。
リスク資産の総額は1,557万円。前月から59万円増加。
利益率は16.86%でした。
■損益の推移
こちらは損益の推移です。利益が前月から回復しましたが、7月の最高益にはまだ遠いです。
■資産配分
現在の資産配分です。
リートの比率を全体の3%くらいにまで上げていく予定です。
10月は米国株の決算シーズンです
10月の半ばくらいから米国企業の決算が相次いで発表されます。
なので、10月は株価が大きく動くかもしれません。
私の保有株では10月1日にマコーミック(MKC)の決算発表があります。
最近マコーミックの株価が下がっているのは、決算前に利益確定している人が多いのかなという印象を持っています。
10月1日の決算で安定した業績を示して安心させてほしいです。
他には、マクドナルド(MCD)は10月22日、Visa(V)とマイクロソフト(MSFT)は10月23日付近で決算が発表されます。
米国は近いうちに景気後退すると予測されていますが、企業の決算にその傾向が表れているのか、ちゃんとチェックしておきたいですね。
他の記事の紹介です。
米国企業の決算スケジュールはSBI証券のサイトで簡単にチェックできます。
株式だけだと分散効果が低いので、リートをポートフォリオに組み入れ中です。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
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SBI・バンガード・S&P500よりeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を選ぶべき?
『SBI・バンガード・S&P500・インデックスファンド』は米国の株式指数S&P500に連動するインデックスファンドです。
信託報酬は0.0938%と、低コスト化が進むインデックスファンドの中でも圧倒的な低コストでの提供を開始しました。
では、この「SBI・バンガード・S&P500」は他の米国株に投資するインデックスファンド、特に競合である「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」より買いなのでしょうか?
「SBI・バンガード・S&P500」の特徴を振り返るとともに、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」より優れたファンドになり得るのかを考えてみました。
結論としては、現時点では「SBI・バンガード・S&P500」より「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」を買っておいた方が安心です。
「SBI・バンガード・S&P500」はVOOに投資するインデックスファンド
最初に「SBI・バンガード・S&P500・インデックスファンド」の特徴をおさらいしておきましょう。
「SBI・バンガード・S&P500」はバンガード社のETF「VOO」に投資することで、S&P500への連動を目指すインデックスファンドです。
S&P500は米国の大型株500銘柄から構成される株式指数です。
次のような銘柄で構成されています。
■VOO 上位10銘柄(2019.09.27時点)
マイクロソフト、 Apple、Amazonのように、世界中で事業を展開する米国企業で構成されています。
この世界経済を主導する企業の集まりとも言えるS&P500のリターンは、右肩上がりで上昇を続けています。
■VOOのトータルリターン(2010.09~2019.09)
VOOの配当込みのトータルリターンです。
運用が開始された2010年9月から3倍以上もリターンが上昇しています。
「SBI・バンガード・S&P500」を積み立てることで、このVOOのリターンを受けることができます。
VOOを直接買うと外国株の購入手数料が発生してしまいますが、「SBI・バンガード・S&P500」なら手数料無しで少額から買えます。
つみたてNISAにも対応しているので、運用益を非課税にすることもできます。
そんな投資が信託報酬0.1%未満の低コストで実現できるのだから、間違いなくインデックスファンドの中でも中心的な存在となる可能性を秘めています。
今はSBI・バンガード・S&P500より、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)を選ぶべき
「SBI・バンガード・S&P500」の購入にあたっての悩みどころは、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」とどちらが良いかという点です。
「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」もS&P500に連動するインデックスファンドなので、パフォーマンスは似たようなものになるはずです。
では、S&P500に投資するインデックスファンドとして、より優れたものとなるのはどちらでしょうか?
「SBI・バンガード・S&P500」のコストとパフォーマンスが、既に運用開始から1年以上経過した「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」に勝つことができるのかを考えてみます。
まずはコストです。
「SBI・バンガード・S&P500」の消費税10%適用後の信託報酬は0.0938%です。
それに対し、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の信託報酬は0.165%。
その差は0.0712%と小さくない差です。
しかし、インデックスファンドの運用には信託報酬以外の隠れコストも発生します。
この隠れコストを含めた「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の実質コストは0.25%程度と、インデックスファンドの中では最安レベルのコストです。
■SBI・バンガードとeMAXIS Slimの信託報酬、実質コスト
「SBI・バンガード・S&P500」は運用を開始したばかりなので、実質コストは分かりませんが、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」を下回るには、信託報酬以外の隠れコストを0.15%以内に抑える必要があります。
「そんなの余裕でしょ?」
と思いたいところですが、その判断は時期尚早です。
「SBI・バンガード・S&P500」を運用するSBIアセットマネジメントの他のインデックスファンドの実質コストは、eMAXIS Slimほど安くはありません。
例えば、先進国株式に投資する「SBI・先進国株式インデックス・ファンド」の第1期の隠れコストは0.22%でした。運用期間が1年に満たないにも関わらずです。
同様に、全世界に投資する「SBI・全世界株式・インデックスファンド」の第1期の隠れコストも0.18%を超えています。
全てチェックしたわけではありませんが、SBIアセットマネジメントが運用するインデックスファンドは、売買委託手数料や保管費用が高い傾向にあります。
■隠れコストの比較 ~slim米国 vs SBIアセットマネジメント~
これは「eMAXIS Slim米国株式」と「SBI・先進国株式」「SBI・全世界株式」「SBI・新興国株式」の信託報酬以外のコストです。
直近の運用報告書に掲載されている費用を365日分に換算しました。
SBIのインデックスファンドは、どれも隠れコストが0.15%を超えています。
もし、「SBI・バンガード・S&P500」の運用コストも同程度になるなら、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」との信託報酬の差が打ち消されてしまいます。
ここに記載したSBIのファンドは「SBI・バンガード・S&P500」と同じようにETFを買うだけのファンドです。
「SBI・バンガード・S&P500」の運用コストが、これに近くなる可能性は否定できません。
次にパフォーマンスについてです。
インデックスファンドの運用で重要なのは、ベンチマークとの乖離率をどれだけ小さくできるかです。
この点において「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は非常に優秀です。
直近の運用報告書では「eMAXIS Slim米国株式(S&P500」のベンチマークとの乖離率は、わずか-0.1%。ベンチマークに限りなく近づけることに成功しています。
それに対し、SBIアセットマネジメントのインデックスファンドは、ベンチマークに近づけることに苦戦しているように見えます。
「SBI・新興国株式」はベンチマークとほぼ同じでしたが、「SBI・先進国株式」のベンチマークとの差は-0.7%、「SBI・全世界株式」は-1.2%と、かなりベンチマークから乖離していました。
この点は「SBI・バンガード・S&P500」の今後の運用に不安を残すところです。
もちろん「SBI・バンガード・S&P500」の実質コストやベンチマークからの乖離が、他のSBIのファンドより改善される可能性もあります。
ですが、そうはならなかった場合、「SBI・バンガード・S&P500」は信託報酬は低いけど、実質コストは高く、S&P500との連動性もイマイチといった、期待外れのインデックスファンドとなる可能性も残っています。
どちらに転ぶかは第1期の運用報告書を見てみなければ分かりません。
「SBI・バンガード・S&P500」の第1期の決算日は2020年9月20日。運用報告書が交付されるのは、2020年10月か11月頃でしょう。
それまでの間は、実質コストも低く、ベンチマークとの乖離も少ない、優秀な運用実績をもつ「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」を選んだ方が無難です。
他の記事の紹介です。
米国株に投資するインデックスファンドの代表的な存在として楽天VTIもあります。
こちらも実質コストを低く抑えることに成功しているので、おすすめのインデックスファンドです。
私はeMAXIS Slim米国株式ではなく、楽天VTIで米国株に投資をしています。その理由をまとめた記事です。
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SBI証券が米国株の逆指値注文に対応。米国株取引で他社より有利に立てるか?
「SBI証券」の米国株取引がさらに便利に。10月7日から逆指値での取引が可能となります。
これで夜も安心して眠れますか?
SBI証券の米国株取引に逆指値注文が追加。損切・利益確定の自動化が可能に。
SBI証券は10月7日から米国株の逆指値注文に対応します。
「逆指値注文」とは文字通り「指値注文」の逆パターンの注文方法です。
指値注文は株価が指定した金額より安くなれば買い、高くなれば売却する注文方法です。
逆指値はこの逆の注文方法で、株価が指定した金額より安くなれば売り、高くなれば買う注文を出します。
■逆指値での買い注文、売り注文
SBI証券より引用
株価が上昇局面に入ったら購入、下落局面に入ったら売却といった、トレンドに沿った購入・売却を自動的に行えます。
逆指値注文が良く使われるのは、株価下落時の損切・利益確定を自動的に行いたい時です。
例えば、株を買った後、購入額より7%安い金額で逆指値による売り注文を出しておけば、突然株価が急落しても指定した金額で自動的に売却されるので、7%程度の損失で抑えることができます。
同様に株価がある程度上がった後、「最高値から5%下がったら売る」という注文を出しておけば、確実に利益を確定することができます。
どれだけ有望な米国株でも、想定外の出来事によって株価が急落することは良くあります。
そして、米国の株式市場が開いているのは日本の真夜中です。
朝起きて、自分の保有株が急落していることに気づいても手遅れ。何もできることはありません。
ですが、逆指値での売り注文を出しておけば、その損失を最小限に抑えることができるます。
これで夜も安心して眠れるってものです。
逆指値注文が可能となったSBI証券。米国株取引で他社より有利に立てるか。
これまで米国株の逆指値注文はマネックス証券しか対応していませんでした。
これを理由に、米国株取引の証券会社はマネックス証券を推す意見も多くありましたが、SBI証券の逆指値への対応でその流れも変わるかもしれません。
SBI証券が逆指値に対応したとは言え、注文方法の多彩さではマネックス証券がまだ優勢です。
マネックス証券には「トレールストップ」という注文方法があります。
これは逆指値の指定金額を株価の上昇に応じて自動的に引き上げたりすることができる注文方法です。
ただ、「トレールストップ」のような細かい注文方法は無くても特に困りません。
自分で定期的に株価をチェックして、逆指値の指定金額を変えていけばいいだけですから。
これから米国株を始める人にとっては、逆指値で自動損切りができるるだけで充分ではないでしょうか。
SBI証券は住信SBIネット銀行と組み合わせることで、米国株取引の為替手数料をマネックス証券や楽天証券より安く抑えることができます。
この時点で他社よりお得に米国株の取り引きができるのに加え、今回の逆指値への対応で注文方法のデメリットもほぼなくなりました。
唯一マネックス証券に劣るのが銘柄の豊富さですが、メジャーな銘柄は問題なく取り扱っているので、特定の銘柄へのこだわりが無い限りは不便は感じません。
為替取引手数料の有利さと今回の注文方法のバージョンアップで、
「米国株投資を始めるならSBI証券で」
の流れが強くなるかもしれません。
他の記事の紹介です。
SBI証券+住信SBIネット銀行で米国株の手数料を下げる方法です。
SBI証券には米国株、ETFの自動定期積立ができるサービスもあります。
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たわらノーロード先進国株式が信託報酬引き下げ。実質コストは最安か?
インデックスファンドの低コスト争いをリードしてきた「eMAXIS Slim先進国株式」と「ニッセイ外国株式」に強力なライバルが現れます。
アセットマネジメントOneが販売する「たわらノーロード 先進国株式」です。
「たわらノーロード 先進国株式」は10月1日から信託報酬を0.0999%(税抜き)に引き下げます。
実質コストにおいては「eMAXIS Slim先進国株式」と「ニッセイ外国株式」を下回る可能性が大です。
少しでも低コストなインデックスファンドを求める人にとって、要注目な存在へと変貌を遂げそうです。
10月1日から「たわらノーロード先進国株式」の信託報酬が0.0999%(税抜)に引き下げ
「たわらノーロード先進国株式」はその名の通り、先進国の株式に投資するインデックスファンドです。
「eMAXIS Slim先進国株式」や「ニッセイ外国株式」と同じMSCIコクサイ指数に連動するように設計されています。
今までの信託報酬は0.20%(税抜)でしたが、10月1日から0.0999%(税抜)へ引き下げられます。
10月から消費税10%が適用されるので、税込みでは0.10989%です。
これで、「たわらノーロード先進国株式」の信託報酬は「eMAXIS Slim先進国株式」や「ニッセイ外国株式」と同等となります。
「ニッセイ外国株式」の信託報酬は0.10989%(税込)で「たわらノーロード先進国株式」と同じです。
「eMAXIS Slim先進国株式」の信託報酬も同じすが、こちらは純資産500億円からの信託報酬がさらに引き下げられます。純資産500億円からの信託報酬は0.10439%(税込)です。
「たわらノーロード先進国株式」の信託報酬は「ニッセイ外国株式」と同じになりますが、「eMAXIS Slim先進国株式」には少し及ばないといったところです。
実質コストでは「たわらノーロード先進国株式」が有利?
これだけ見ると、
「な~んだ。結局、eMAXIS Slim先進国株式の方が低コストか~。」
「もっと下げないとeMAXIS Slimに勝てないよ?」
そんな感想を抱いてしまいますね。
でも、信託報酬以外のコストを加味した実質コストでは「たわらノーロード先進国株式」の方が優位に立ちます。
■先進国株式インデックスファンドの実質コスト比較
「たわらノーロード先進国株式」、「eMAXIS Slim先進国株式」、「ニッセイ外国株式」の信託報酬と他のコストを比較してみました。
信託報酬以外のコストは、直近の交付運用報告書から抜粋しています。
実質コストでは「たわらノーロード先進国株式」が最も低いです。eMAXIS Slimより0.035%安い。
こうして見ると、eMAXIS Slimは有価証券取引税の割合が高くなっています。
有価証券取引税は株式を売買するたびに発生する税金です。売買の回数が多いのでしょうか?
「ニッセイ外国株式」はその他費用が高いです。
運用報告書を見ると、その他費用0.064%のうち、0.051%が保管費用でした。海外の保管銀行に支払う手数料が高いようですね。
それに対し、「たわらノーロード先進国株式」は信託報酬以外の全ての運用コストをeMAXIS Slimやニッセイより低く抑えることができています。
たわらが運用上手なのか、eMAXIS Slimとニッセイの運用に問題があるのかは分かりません。
ただ、この結果を見ると、
「インデックスファンドなら、迷わずeMAXIS Slim !」
と結論付けることはできないですね。
0.035%のコスト差を誤差と思うのか、高いと思うのかは人それぞれですが、先進国に投資するインデックスファンドを検討する場合、「eMAXIS Slim先進国株式」や「ニッセイ外国株式」だけでなく、「たわらノーロード先進国株式」も有力候補として考える必要が出てきました。
他の記事の紹介です。
SBIアセットマネジメントはVOOに投資するインデックスファンドを販売します。
その信託報酬は業界最低コスト。コスト争いにおけるeMAXIS Slimシリーズの牙城が崩れつつあります。
楽天VTIも実質コストを低く抑えることに成功しました。こちらもeMAXIS Slimに負けていません。
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全世界株式インデックスファンドの長所は? 未来の備えと新興国の株価対策
インデックスファンドの中には、1本で全世界の株式に投資できるファンドがあります。
「楽天VT」、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、「SBI・全世界株式・インデックス」あたりが代表的なファンドです。
ここ数年は米国以外の国の株価が不調なため、全世界の株式に投資するインデックスファンドの成績はあまりよくありません。
ですが、例えパフォーマンスがイマイチでも、全世界株式型インデックスファンドの利点は確かにあると思います。
その利点とは
・予測不能な将来への備え
・新興国の株価変動への備え
の2点です。
全世界株式インデックスファンドは米国株が不調になった時の備えになる
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天VT」といった全世界株式に投資するインデックスファンドは米国を含む先進国と新興国にまとめて投資することができます。
先進国と新興国の内訳は以下のようになっています。
米国 ・・・55%
米国を除く先進国 ・・・35%
新興国 ・・・10%
米国株:55%、米国以外の株:45%で構成されています。
最近は米国以外の国の株価が不調です。米国の株価が上がっても他の国の株価がその上昇を相殺してしまうことが多いです。
それが理由で、全世界株式型のインデックスファンドは米国のみに投資するインデックスファンド、例えば「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」や「楽天VTI」よりパフォーマンスが悪いです。
でも、これは"今"の話です。
この先も常に米国株のパフォーマンスが他国を上回るという確証はどこにもありません。
過去を振り返っても、ここ10年間は米国株が優勢の状態ですが、その前の2003年から2009年は米国以外の国の方がリターンが高い状態が続いていました。
この先もこれと同じようなことが起きる可能性はあるでしょう。
投資対象を米国株だけに絞っていたら、その時に世界経済の上昇の恩恵を充分に受け取れないことになります。
その状態が1年くらいなら大した影響はないかもしれませんが、3年、5年、、、、と続いたらどう思うでしょうか?
「あ~。他の国にも投資をしておけば。。。」
と後悔の念にさいなまれるかもしれません。
そんな後悔をするくらいなら、最初からある程度の金額を色々な国の株式に振り分けておいた方が良いと思います。
その対策を簡単にしてくれるのが、全世界株式型のインデックスファンドです。
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天VT」、「SBI・全世界株式・インデックス」のどれか一本を買っておけば、世界中の株式に資金を分散することができます。
先進国と新興国の投資比率も株価の時価総額に応じて勝手にリバランスしてくれます。自分でポートフォリオを考える必要がありません。
全世界株式型のインデックスファンドを一本買うだけで、何が起こるか分かない未来へのリスクヘッジを簡易に実行することができます。
新興国投資は全世界株式インデックスファンドの方が安心
全世界株式インデックスファンドのもう一つの利点は、新興国投資へのハードルを下げてくれることです。
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」や「楽天VTI」には新興国の株式が10%含まれています。
新興国の株式は先進国と比べて値動きが大きく、最近は上がったり下がったりの繰り返しです。
■新興国株式の値動き
これは新興国に投資するETF「VWO」の過去10年間の値動きです。
大きく下がる時もあれば、上がる時もあります。そして、過去10年では右肩上がりの成長とは言えません。
この新興国株の値動きは、全世界株式のインデックスファンドのパフォーマンスを停滞させる要因の一つです。
米国株の上昇を新興国株の値動きが打ち消してしまことがあるからです。
ですが、長所と短所は表裏一体です。
見方を変えれば、新興国株の値動きの激しさを、先進国の株価が相殺してくれるとも言えます。
将来の成長を期待して新興国に投資をする人の中には、新興国だけに投資するインデックスファンドやETFを買う人も多いと思います。私もその一人です。
しかし、先のチャートが示す通り、最近の新興国の株価は上がったり下がったりの繰り返しが続いています。
新興国のみに投資するインデックスファンドやETFを持っていると、その値動きの激しさと直接向き合わねばなりません。
ようやく株価が上がって含み益になったと思ったら、その直後に急落。
「いつまで落ちるんだ?もう売ろうかな。。。」
と、思った矢先に急上昇。
そんな日々を過ごしていたら、新興国の成長の恩恵を受ける前に株を手放したくなるかもしれません。
しかし、全世界型のインデックスファンドを通じて投資をしていれば、新興国の株価を直接見ずに済みます。
目にするのは、米国や他の先進国と混じり合った株価の値動きです。
新興国だけに投資する投資信託、ETFより遥かに穏やかな値動きです。
いちいち新興国株の上下に右往左往する必要はありません。
どちらのパターンでも新興国に投資をしていることに変わりはありません。
しかし、全世界型のインデックスファンドであれば、新興国の株価の値動きに惑わされずに新興国への投資を行えます。
その心理面の効果は決して小さくないでしょう。
プロでもない私たちが投資で成功するには、投資を長期間にわたって継続し、世界経済の成長の恩恵を受ける必要があります。
途中で心が折れて投資をやめてしまったら元も子もなく、心理面にもたらす効果は軽視できません。
こんな理由から、米国以外の株式、特に値動きの激しい新興国に投資する手段として全世界株式インデックスファンドは有用だと思いました。
米国株が好調な現状を見ていると、米国以外の国への投資に疑問を持つことが多いですが、それでも将来の株価は誰にも予測することができません。
「今の米国株優勢の状態っていつまで続くの?」
「今は不安定な新興国も、将来は大きな利益を生むんじゃないか?」
そんな不安や期待と、これからも向き合い続ける必要があります。
その備えとして全世界株式型のインデックスファンドに資金を振り分けるのは、一定の意味のあることだと思います。
他の記事の紹介です。
全世界株式に投資するインデックスファンドだけでは、パフォーマンスが寂しいものになりがちです。
米国に投資するインデックスファンドを追加して、米国株の比率を上げた方がよいでしょう。
eMAXIS Slimシリーズであれば、2本のインデックスファンドを買うだけです。
米国の株価が他国のパフォーマンスを下回った時、自分はどのような行動を取るだろう?この点を考えて、米国以外の国にも投資をしています。
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マイクロソフト(MSFT)の配当金が11%増配 豊富なフリーキャッシュフローがもたらす株主還元
「株主に降り注ぐはマネーの雨?」
マイクロソフト(MSFT)が11%の増配と新たな自社株買いプログラムを発表しました。
AzureやOffice365で稼ぎまくった現金を株主にしっかりと還元。
この企業には米国株の魅力が詰まっています。
マイクロソフト(MSFT)の配当金が11%上昇。400億ドルの自社株買いも発表
9月18日、マイクロソフトは四半期毎の配当金を1株あたり0.51ドルに増額することを公表しました。
前期から0.5ドル、11%の増配です。12月12日に支払われる予定です。
マイクロソフトはよく比較されるAmazonやGoogleと違って、株主に配当金を積極的に還元してくれる企業です。
以前は高配当株式のETFである「VYM」にも組入れられていました。
今は株価が高くなったことで高配当株とは言えないですが、配当に対する姿勢が変わったわけではありません。
前年度の増配率は9.5%、過去5年の増配率は10.4%程度です。
2019年の増配率は前述の通り11%なので、配当金の増加を加速させていることが見て取れます。
■マイクロソフト(MSFT)の配当金の推移
過去10年間のマイクロソフトの配当金の推移です。
毎年、配当金を増やしています。今回の増配で18年連続増配企業となりました。
マイクロソフトは配当金だけでなく、自社株買いにも積極的です。
今回の増配と同時に、新たな自社株買いプログラムも発表されました。
自社株買いの総額は400億ドル。日本円で4兆3,000億円(!)程度です。
いつまでに実行するかは特に定められていません。
自社株買いは市場に出回っている株式の数を減らし、株主が保有している1株あたりの価値を高めるため、株価の上昇につながります。
マイクロソフトは2017年度に118億ドル、2018年度に107億ドル、2019年度は195億ドルの自社株買いを行っています。
今後も継続的に自社株買いを行って、株価を下支えしてくれそうですね。
マイクロソフト(MSFT)の株主還元の強さの源は豊富なフリーキャッシュフロー
マイクロソフトが増配や自社株買いを続けられる理由は豊富なフリーキャッシュフローです。
AzureやOffice365でサブスクリプショナル型のビジネスモデルへの転換に成功したマイクロソフトは、現金を稼ぐ力が上がっています。
■マイクロソフト(MSFT)の営業キャッシュフローの推移
これはマイクロソフトの営業キャッシュフローの推移です。 営業キャッシュフローは企業が本業で稼いだ現金の額です。
Azureの売上が急激に伸び始めたのは2016年頃です。そこを境に営業キャッシュフローも急上昇しています。
■マイクロソフト(MSFT)のフリーキャッシュフローの推移
これはマイクロソフトのフリーキャッシュフローの推移です。
フリーキャッシュフローは営業キャッシュフローから設備投資に使った金額を差し引いた額で、企業が自由に使えるお金です。
これも2016年を境に、フリーキャッシュフローが伸びています。
AzureやOffice365によって現金の稼ぎ=営業キャッシュフローが増えたことで、自由に使える現金=フリーキャッシュフローが増えました。
それを配当金や自社株買いの原資として使うことで、株主に利益を還元し続けることができています。
日本では現金を稼いでも、内部で貯めまくってどこにも還元しない企業が多いのが課題となっていますが、米国はその現金を株主に還元する企業が多いです。
それが世界中の投資家の資金が米国企業に流れていく理由の一つだと思います。
マイクロソフトは、その株主還元力の強い米国企業の代表的な存在と言えます。
これからも手放すことができない銘柄となりそうです。
他の記事の紹介です。
マイクロソフトの2019年Q4の売上は過去最高でした。この好調な業績が今回の増配に繋がっています。
米国企業の過去の営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローはMorningstarのサイトで簡単に調べられます。
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楽天VTIと楽天VTの最新の実質コストをeMAXIS Slimシリーズと比較
世界の株式に投資をする「楽天・全世界株式インデックスファンド(楽天VT)」と
全米の株式に投資をする「楽天・全米株式インデックスファンド(楽天VTI)」。
それぞれ第2期の運用報告書が交付され、最新の実質コストが明らかになりました。
思っていたよりも低コストであることに一安心。
競合のeMAXIS Slimシリーズにコスト争いで後れを取らないことを証明しました。
楽天VTの実質コストは約0.3%。eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の方が低コスト
まずは「楽天VT」の実質コストです。
9月17日に交付された運用報告書の費用明細から、1年間の実質コストを計算しました。
競合である「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の実質コストと比較します。
■楽天VTとeMAXIS Slim全世界株式の実質コスト
信託報酬は最新のコストを掲載しています。
信託報酬以外のコストは、直近の運用報告書に掲載されている費用明細から365日分のコストを単純計算したものです。
例えば、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の運用報告書は177日分の費用明細しか出ていないので、365/177を掛け算して、365日分の費用に換算しています。
楽天VTの実質コストは0.2988%でした。
第1期は0.48%程度だったので、かなりコストが下がりましたね。
ただ、楽天VTと同じく全世界の株式を投資対象とするeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)よりは高コストでした。
そもそも、オール・カントリーには信託報酬の時点で負けています。
オール・カントリーは信託報酬が0.1296%であるのに対し、楽天VTは0.2196%。
この0.2196%のうち、0.09%はVTの経費です。
楽天VTはバンガードのETF「VT」に投資するインデックスファンドなので、自身の信託報酬以外にVT自体の経費もかかります。
ETFに投資するファンドのデメリットが出ていますね。
全世界の株に一本で投資をするなら、楽天VTよりeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の方が低コストで良さそうです。
楽天VTIの実質コストは約0.23%。eMAXIS Slim米国株式(S&P500)に負けていない。
次に米国全体の株式に投資をする「楽天VTI」の実質コストです。
こちらも競合である「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の実質コストと比較してみます。
■楽天VTIとeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の実質コスト
楽天VTIの実質コストは0.2228%です。0.3%を大きく下回ってきました。
これはかなりの低コストですね。
同じように計算したeMAXIS Slim米国株式(S&P500)よりも低コストでした。
楽天VTIの方は、信託報酬でeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を下回っています。
「VTI」の年間経費はたったの0.03%なので、楽天VTと違って楽天VTIのコストを圧迫しません。
あと、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の方が保管費用が高く、この辺りで差がついています。
個人的には、自分が積み立てている楽天VTIの実質コストが、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)と同じくらい低コストだということが収穫でした。
楽天VTIはeMAXIS Slim米国株式(S&P500)と違って米国の小型株にも投資をします。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)とは投資範囲が違うので、多少コストが高くても楽天VTIの方を買い続けるつもりでしたが、あまりコスト差を付けられると、
「やっぱりeMAXIS Slimの方が良いかな。。。」
なんて悩みが生まれてしまいそうですからね。
そんな結果にならなくて少し安心しました。
他の記事の紹介です。
米国株インデックスファンドの本命は楽天VTIでもeMAXIS Slim米国株式(S&P500)でもなく、これなのか?
「SBI・バンガード・S&P500」の信託報酬は0.1%未満です。
先進国に投資するインデックスファンドでは「eMAXIS Slim先進国」が最も低コストです。
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米国株・ETFの手数料はSBI証券+住信SBIネット銀行で安くなる
米国株への投資を始める場合、どの証券会社を選ぶべきでしょうか?
銘柄の豊富さや使いやすさ等、選ぶ基準は様々ですが、手数料の面ではSBI証券がお得です。
SBI証券と住信SBIネット銀行を組み合わせることで、米国株を購入する時の為替手数料を安くできるからです。
ここではSBI証券で為替手数料を安く抑えて米国株を買う方法を紹介します。
SBI証券+住信SBIネット銀行は為替手数料が1ドルあたり4銭
2019年7月。SBI証券、楽天証券、マネックス証券が米国株手数料の最低金額をゼロに変更しました。
3社の米国株の購入手数料は約定金額の0.45%と横並びです。
(サクソバンク証券の手数料はもっと安いですが、特定口座に対応していないので不便です)
ですが、米国株を購入する際には購入手数料の他に、円をドルに交換する時の為替手数料も発生します。
この為替手数料は3社ともに1ドルあたり25銭です。1ドル108円とすると0.23%の手数料が発生します。
購入手数料の0.45%と併せると0.68%ですね。かなり高いです。
しかし、SBI証券にはこの為替手数料を安くする方法があります。
住信SBIネット銀行から外貨でSBI証券に入金する方法です。
まず、住信SBIネット銀行で円をドルに交換します。住信SBIネット銀行では1ドルあたり4銭でドルに交換できます。
この住信SBIネット銀行で交換したドルをSBI証券の外国株口座に入金します。住信SBIネット銀行からSBI証券への外貨入金は無料で可能です。
つまり、住信SBIネット銀行でドルに交換してからSBI証券へ入金すれば、為替手数料を1ドルあたり4銭に抑えることができるのです。
1ドル108円とすると0.037%の手数料です。
購入手数料の0.45%と併せると0.487%の手数料で米国株を買えます。
米国の個別株やETFを毎月積み立てると、その度に購入手数料と為替手数料が発生します。
この時の約0.2%の手数料の差は大きいです。
住信SBIネット銀行からSBI証券への外貨入金の方法
では、住信SBIネット銀行からSBI証券へドルを入金する方法を具体的に確認してみましょう。
まず、住信SBIネット銀行にログインします。
(1)住信SBIネット証券のメニューで「外貨普通預金」を選ぶ
このようなメニューがあるので、「外貨普通預金」をクリックしましょう。
次のように各通貨の買付メニューが出てきます。
(2)米ドル/円の買付を選択
もちろん、米ドルの買付をクリックします。
すると、次のような入力画面が表示されるので、出金口座を選択して、注文方法、ドルに交換する金額を入力します。
(3)ドルに交換する金額を入力
買付金額は円でもドルでも指定可能です。
注文方法は「リアルタイム」を選択すれば、すぐにドルに交換できます。
為替市場が開いていない時は「リアルタイム」を選択できないので、「ウイークエンド」を選択します。為替市場が開いた時の為替レートでドルに交換されます。
為替市場は月曜7時前後から土曜7時前後まで開いています。平日の深夜帯や祝日でも取引可能です。
ここまでの操作で、円をドルに交換することができます。
住信SBIネット銀行の外貨口座にドルが入金されていることが確認できるはずです。
次はこのドルをSBI証券の外貨口座へ入金します。
外貨入金の操作はSBI証券の方で行います。
(4)SBI証券のメニューで「外貨入出金」を選ぶ
まず、SBI証券にログインして右上の「入出金・振替」メニューをクリック。次に「外貨入出金」メニューを選びます。
次のような画面が入力されるので、振込金額をドルで入力します。
(5)振込金額を入力
入力したら「振込指示確認」のボタンをクリックします。
後は、住信SBIネット銀行のパスワードを求める画面が表示されるので、指示に従って入力していくだけで完了です。
こんな方法で1ドル4銭の手数料で円をドルに交換できます。
住信SBIネット銀行とSBI証券を行き来するのが少し手間ですが、慣れてしまえば簡単です。
米国のETFで投資をするならSBI証券+住信SBIネット銀行で
米国には多種多様なETFが上場されています。
米国全体に投資するVTIやS&P500に連動するVOO,IVV。ナスダック市場に投資するQQQや米国債券に投資するBND等、日本の投資信託やETFではカバーできない範囲に投資することができるので、ETFで投資をしたいという人も多いのではないでしょうか。
これらのETFの年間運用経費は日本の投資信託よりも遥かに割安ですが、購入手数料、為替手数料がかかってしまうことはデメリットの一つです。
長期にわたって投資を続けていれば、手数料の差はパフォーマンスに大きく関わってきます。
その手数料を少しでも抑えるために「SBI証券+住信SBIネット銀行」の組み合わせは検討の価値があると思います。
私はこのメリットを知らずに、本当にたまたま住信SBIネット銀行とSBI証券の口座を使っていたのでラッキーでした。
他の記事の紹介です。
私は投資信託とともにETFでも投資をしています。
ETFの配当金が株価下落時の心理的な支えになると思ったからです。
SBI証券は決算スケジュールも簡単に調べることができます。
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ひふみ投信を解約した理由はポートフォリオを壊すから
「ひふみ投信」は日本で最も人気のある投資信託の一つです。
かつては日本の中小型株を中心に投資することで、TOPIXや日経平均を圧倒するパフォーマンスを発揮。メディアに取り上げられたこともあって人気を集めました。
しかし、現在は少し状況が違います。
私は2016年から「ひふみ投信」 を積み立てていましたが、2018年に全て解約。
「ひふみ投信」とお別れすることにしました。
「ひふみ投信」に外国株が組入れられたことで、自分のポートフォリオの維持が難しくなると考えたからです。
外国株が増え続けるひふみ投信のポートフォリオ
私が「ひふみ投信」の購入を開始した2016年。その頃の「ひふみ投信」は日本の中小型株を中心に投資するアクティブファンドでした。
2016年12月時点で組入れ上位10名柄のうち、大型株はわずか2銘柄。
成長力のある小型株を積極的に組み入れることで、日経平均やTOPIXを上回る成績を出してきました。
事実、2016年のTOPIXの上昇率はわずか0.3%に対し、ひふみ投信は4.5%とTOPIXを大きく上回っています。
私はインデックスファンドを使って、世界各国の株式に投資を行っています。
しかし、TOPIXや日経平均といった日本株のインデックスは、外国株と比べると右肩上がりとはいかず、心もとなさを感じました。
日本株への投資はインデックスではなく、アクティブファンドで投資する方が良いかもしれない。
そんな思いから、インデックス以外で日本株へ投資する手段として「ひふみ投信」を選びました。
しかし、ひふみ投信は2017年から突如として外国株へ投資を開始しました。
調子が悪い日本株のリターンを外国株で下支えする意図があったようです。
以降のひふみ投信は外国株比率を増やし続けています。
■ひふみ投信の国内・海外株比率の遷移
2017年12月末時点では海外株は2.5%でしたが、1年後の2018年末は11.1%。現在は14.3%にまで上昇しています。
アクティブファンドだけあって、かなりドラスティックに国内・海外株の比率を変えています。
ひふみ投信はポートフォリオの維持を難しくする
私はインデックスファンドを通じて世界中の株式に投資をしていますが、私にとって重要なのは先進国、日本株、新興国の比率です。
先進国株:81%、日本株:3%、新興国株:6%の比率を常に維持するように投資をしています。
この3%の日本株ためにひふみ投信を購入していたのですが、ひふみ投信が外国株に投資をするようになったことで、自分のポートフォリオの維持が難しくなると思いました。
ひふみ投信はアクティブファンドなので、海外株と日本株の比率を頻繁に変更します。そうすると、私もそれに応じて自分の資産の日本株と海外株の比率を調整する必要が出てきます。
それは非常に手間がかかりそうだなと感じました。
投資において重要なのは、一度決めたポートフォリオを維持することだと思っています。
ひふみ投信のポートフォリオ変更に引っ張られて、自分が決めたポートフォリオが崩れるのは良くないです。
「外国株も日本株もひっくるめて、ひふみ投信に資産運用をお任せしたい。」
そういう風に信じられるのであれば、ひふみ投信に外国株が入っても解約する必要はなかったのでしょう。
ですが、私は外国株はインデックスファンドで投資をした方が確実性が高いと思っています。
アクティブファンドで投資をするのは日本株だけで充分です。
ひふみ投信は外国株が組入れられるようになったことで、"日本株への投資手段"として機能しなくなった。
これがひふみ投信を解約した理由です。
他の記事の紹介です。
今は、コモンズ投信の「コモンズ30」とスパークス・アセット・マネジメントの「厳選投資」をで日本株に投資をしています。
どちらも少数の日本株に投資するアクティブファンドです。
ひふみ投信を運用する「レオス・キャピタルワークス」はひふみ投信の海外版「ひふみワールド」を新規設定します。
現時点では信託報酬が高く、お勧めできるファンドとは言えません。
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国内リートのインデックスファンドのおすすめは?コスト、利回りから比較
日本国内の不動産に間接的に投資できる国内リート(Jリート)は超低金利環境が追い風となり、高パフォーマンスが続いています。
Jリートは株式との相関性が比較的低く、分散投資先としても注目したい投資対象です。
そのJリートに最も簡単に投資できる方法は、インデックスファンド(投資信託)への投資です。
初めてのJリート投資におすすめなインデックスファンドはどれなのか?
代表的なインデックスファンドのコスト、利回りを比較してみました。
Jリートのインデックスファンドは東証REIT指数に連動する
Jリートに投資するインデックスファンドは東証REIT指数に連動するように設計されています。
東証REIT指数は東京証券取引に上場されている全てのリート(不動産投資信託)の株価の時価総額を平均化した指数です。
東証REIT指数は次のような銘柄で構成されています。
■東証REIT指数 上位10銘柄 (2019.08.30時点)
オフィスに投資するリートが上位を占めています。
東京都心部のオフィス需要は年々高まっていて、空室率が低く、賃料も上昇する傾向が継続しています。
この点から安定した配当金の成長が期待されており、投資家の資金がJリートに流入しています。
■東証REIT指数の推移
東証REIT指数の過去2年間の推移です。
日経平均やTOPIX等の株式指数と違って上昇基調が続いていますね。
Jリートに投資するインデックスファンドを買えば、この成長の恩恵を簡単に受けることができます。
Jリートのインデックスファンドの純資産、実質コスト、利回りの比較
インデックスファンドを選ぶ時に大切なポイントは、
「純資産が大きい」、「コストが低い」、「指数との乖離が小さい」
です。
この3点において優秀なファンドはどれなのか?
代表的なファンドの純資産、実質コスト、利回りを比較してみました。
比較対象のファンドは以下の4つです。
・ニッセイJリートインデックス
・たわらノーロード 国内リート
・三井住友・DC日本リートインデックス
・Smart-i Jリートインデックス
これらのファンドは何れも信託報酬を0.3%未満に抑えており、低コストでJリートに投資することができます。
■純資産、実質コストの比較
純資産と信託報酬、実質コストの比較です。
純資産は「ニッセイ Jリートインデックス」がトップです。140億円を突破しました。
「ニッセイ Jリートインデックス」は2013年から運用を開始しており、この中では運用期間が最も長いファンドです。
信託報酬、実質コストが最も低いのは「Smart-i Jリートインデックス」でした。
運用開始は2017年からと後発のファンドですが、信託報酬が0.2%を切っている唯一のファンドです。
他のファンドは信託報酬は0.27%と横並びですが、「三井住友・DC日本リートインデックス」は実質コストが高いです。
■各ファンドと指数の利回りの比較
各ファンドとベンチマークである東証REIT指数の利回りの比較です。
インデックスファンドは指数との乖離をどれだけ小さくできるかで、運用の優劣が決まります。
他のファンドと比べると「ニッセイJリートインデックスファンド」は指数との乖離が少し大きいですね。
「たわらノーロード 国内リート」は指数との乖離が比較的小さいです。
2015年から運用を開始しているファンドですが、継続的に安定した運用ができているようです。
実質コストが最も低かった「Smart-i Jリートインデックス」も指数との乖離は小さいです。
Jリートのインデックスファンドでおすすめは「たわらノーロード 国内リート」か?
コスト面で最も優秀なのは「Smart-i Jリートインデックス」でした。
パフォーマンスも指数との乖離が小さく、優秀なファンドだと思いますが、現在の純資産が21億円と規模が小さいです。
今年の1月には資金が流出しており、安定した運用が今後も継続できるか気になるところです。
純資産規模が最も大きいのは「ニッセイJリートインデックス」ですが、こちらは指数との乖離が比較的大きいので、おすすめなファンドとは言い難いです。
そうすると、純資産がニッセイの次に大きく、コストもそこそこ低くて、2015年から安定した運用を継続している「たわらノーロード 国内リート」が現時点では良いと思いました。
この先、「Smart-i Jリートインデックス」の純資産が順調に増えていけば、最も低コストである「Smart-i Jリートインデックス」の方がおすすめになると思います。
と言っても、「たわらノーロード 国内リート」も「Smart-i Jリートインデックス」もパフォーマンスには全く差が無いので、どちらを選んでも大差ないでしょう。
運用実績の長さを取るのか、少しでもコストが安い方を取るのか、好きな方を選べばいいと思います。
人口が減少していく日本のリートに未来は無いという意見もあるかもしれませんが、都市部の人口は今後も増え続けていきます。地方の人が都市部に移動したり、インバウンドの需要が見込まれるためです。
国内リート(Jリート)の投資対象は都市部のオフィスやテナント施設なので、今後も安定した成長が期待できるはずです。
外国株や日本株と違って為替影響が小さい点も投資資金の分散先として魅力的です。
そんなJリートに少額から投資できるインデックスファンドは、安定したポートフォリオ構築に小さくない役割を担ってくれるのではないでしょうか。
他の記事の紹介です。
Jリートは株式とは異なる値動きをします。ポートフォリオに組み込むことでリスク分散の効果を期待できます。
海外のリートには「ニッセイグローバルリートインデックスファンド」でまとめて投資できます。日本以外の先進国と新興国のリートに投資するファンドです。
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