IVVはS&P500に投資するETF。現在の株価、配当利回り、コストは?
世界最大の資産運用会社であるアメリカのBlackRock(ブラックロック)。
そのBlackRockが販売する IVV(iShares Core S&P500 ETF) はS&P500と連動するETFです。
IVVを買うことで米国の優良企業に分散投資でき、四半期ごとに配当金ももらえます。過去のパフォーマンスを見ても、長期投資にもってこいのETFです。
注目はライバルであるVOO(Vanguard S&P 500 ETF)とのコスト争いです。
IVVは優良企業の宝庫 S&P500に連動するETF
IVV(iShares Core S&P500 ETF)はアメリカの代表的な株式指数である、S&P500と連動するように設計されたインデックス型のETFです。
S&P500は米国の大型株 505銘柄で構成されています。
このS&P500の選定基準は幾つかありますが、大きな特徴として
「直近の四半期の決算が4期連続で黒字であること」
があります。
財務状態が健全な企業でないとS&P500には採用されません。
S&P500に連動するIVVを購入するということは、世界経済の中心であるアメリカの中でも経営状態が優良な企業に投資するということです。
そのIVVのポートフォリオを見てみましょう。
■IVV上位10銘柄 (2019.05.07 時点)
IVVの上位10銘柄です。
マイクロソフト、Apple、Amazon、Google。S&P500の上位は世界を代表する米国企業で占められています。
■IVV 業種別内訳(2019.05.07 時点)
こちらは IVVの投資対象の業種別内訳です。
他国の株式指数では金融が一位になることが多いですが、S&P500は情報技術の比率が多いです。次いでヘルスケア、金融と続きます。
アメリカでは、テクノロジーを担う企業の市場価値が高いということでしょう。
では、IVVはどれだけの利益をもたらしてくれるのでしょうか?
過去のパフォーマンスを見ていきます。
IVVの株価、配当利回り
■IVV 株価チャート(10年月足)
これは、IVVの過去10年間のチャートです。
IVVの現在の株価は1株290ドル程度です。3万円あれば1株買えますね。
株価は右肩上がりに上昇しており、10年間で3倍近くに上がっています。
しかし、これは株価の上昇分だけです。
IVVはETFです。米国の個別株同様、四半期毎に配当金が支払われます。
現在の配当利回りは年間1.85%程度です。
株価の上昇に配当金を含めたトータルリターンを見てみると、次のようになります。
■IVVのトータルリターン
配当金をIVVに再投資した場合のリターンです。
過去10年間では、累積で335%も上昇しました。年間平均では10%程度のリターンです。
もちろん、この10年間は米国の株価が絶好調だったことを差し引いて見る必要があります。今後も同じリターンが保証されるわけではありません。
しかし、長期に渡ってリターンが上昇し続けている実績は、IVVが長期投資に最適なETFであることを示しています。
IVVの純資産は19兆円。必要経費も低コスト
IVVが設定されたのは2000年5月です。
世界最大の資産運用会社BlackRockが販売するETFだけあり、その資産規模は膨大です。純資産は日本円にして約19兆円です。
これだけの資産規模を誇ると、繰り上げ償還の心配をする必要もないでしょう。安定した運用が期待できます。
購入後にかかる経費も年間0.04%と低コストです。
VOOとのコスト争いに注目
さて、低コストで人気もあるIVVですが、S&P500に連動するETFは他にもあります。
代表的なのは、バンガード社が販売するVOO(Vanguard S&P 500 ETF)です。
VOOの設定日は2010年9月とIVVより歴史は浅いですが、純資産12兆円を超えており、IVVを猛追しています。
さらにVOOの経費率は年間0.03%とIVVより低コストです。
IVVとVOOは熾烈なコスト争いを繰り広げています。
つい最近まで、VOOの経費率は年間0.04%でIVVと同じでした。
しかし、今年の4月にVOOがコストを引き下げて0.03%にしてしまいました。
ただ、IVVは以前もVOOにコストで負けていたところを、VOOに追随する形で0.04%に引き下げた経緯があります。
今回もVOOに負けじと0.03%に引き下げる可能性もあるでしょう。
IVVで米国株への長期投資が簡単にできる
IVVの特徴をまとめると次のようになります。
- 米国の優良企業505社に投資できる
- 四半期に1回配当金をもらえる
- トータルリターンは右肩上がりに増え続けており、長期投資に適している
- 現在はVOOの方がIVVより低コスト。
IVVを買うだけで米国の優良企業を選択できるのが最大のメリットです。
個別株投資の場合、自分で企業業績をチェックしたりと面倒な作業が必要になりますが、IVVのようなS&P500に連動するETFにその手間は必要ありません。
そもそもS&P500自体が優良企業の集まりですから。
投資の神様と言われるウォーレン・バフェット氏は自分の奥様に
「資産の90%をS&P500に投資しておきなさい」
と伝えたそうです。
S&P500の企業が優良であり、長期で投資をすれば報われる可能性が高いと信頼しているのでしょう。
私はETFの配当金に魅力を感じて、IVVでS&P500 に投資するようになりました。
まだ貰える配当金は微々たるものですが、定期的に現金が振り込まれるのは安心感を与えてくれます。その安心感を糧に長期投資を目指したい。
最初に買った時はIVVとVOOのコストが同じだったので、歴史が長い方のIVVを買ったのですが、すぐにVOOの方のコストが下がってショックでした。。。
まあ、大した差でもないので、気にせず今後もIVVを買い続けたいです。
早々にVOOのコストに追いついてくれることを期待しています。
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投資信託と異なり、配当金が貰えるのは長期投資の助けになると考えています。
米国株に投資する代表的なETFとしてVTIがあります。米国の株式市場全体に投資するETFです。この記事ではVTIと世界全体に投資するVTを比較しています。
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