インデックス投資の積み立てを止めるという選択肢
今、世界中の株価が下落トレンドに陥りつつあります。こんな時、インデックスファンドを積み立てている人はどんな行動を取るべきでしょうか。
「下落相場は積立投資の効果が発揮されるチャンス!積立を継続すべき」
という意見もあります。ですが、積立を止める選択肢もありなんじゃないかな~と思っています。
下落時に資金を投入しても溶けるだけだと思う
■S&P500 週足チャート 12/21時点
これは今のS&P500の週足チャートです。黄色の13週の移動平均線は完全に下向きになり、青色の26週、赤色の52週移動平均線を下に突き抜けるデッドクロスの状態です。
株価も52週移動平均線を大きく下回りました。これは2015年、2016年の中国発の株安、いわゆるチャイナショックの時以来です。
未来はどうなるか分かりませんが、下落がしばらく続く可能性があるのではないでしょうか。
当然ですが、株価が下落している時に株を買っても損失が拡大するだけ。それはインデックス投資も同じです。
「株価がいつ上昇するのか、下落するのかは予測できない。だから毎月一定額を投資すべき」という意見は良く目にします。
株価が上がっている時はその通りだと思います。上昇トレンドの時に株価が下がるのを待ち続けていると投資機会の損失につながりますから、毎月の積立投資を気にせずに継続すべきでしょう。
だけど、下落トレンドに入ったと思われる今は積立を一時停止してもいいんじゃないかと思います。
株価下落が続いている時にわざわざ投資資金を投入するのは、燃え盛る炎の中をノーガードで突撃するようなもの。危険な気がします。
それよりは積み立てる予定の投資資金を現金のまま貯めておいて、下落が止まったと思われる時にまとめて投資すれば、より割安な金額で買うことができるのではないでしょうか。
下落トレンド時に投資タイミングを判断できるのか?
では、貯めたお金を投資するタイミングはどうやって測るのでしょうか。
株価の下落が止まったことを完璧に判断することはできないですが、S&P500やTOPIXのチャートから投資タイミングのルールを作れると思います。
再びS&P500の週足チャートです。
この赤い棒と青い棒が並んだチャートはローソク足と言います。
SBI証券では赤が陽線、青が陰線です。
この図は陽線と陰線の簡単な説明。
週足チャートの場合、陰線はバーの上辺がその週の始値、バーの下辺がその週の終値。陽線はその逆です。
つまり長い陰線はその週の初めから終わりにかけて大きく株価が下落したことを示します。先週(12/17~12/21)の長い陰線がまさにそれですね。
チャートを見ると分かりますが、今は3週間連続で陰線です。週の途中で株価が上がる日があったかもしれませんが、1週間単位で見ると下落が3週間も続いているということ。この状態が続く限りは投資は止めておいた方がいいかなと考えています。
投資の再開タイミングもローソク足を使ってルールを決めればいいと思っています。
例えば、陽線が2週連続で出たら貯めておいた資金を投入するとか。ただし、また下落する可能性もあるから何回かに分けて投資したい。
上のチャートで〇印がついている個所のように、長い下髭が出た時に一部資金を投入でもいいかもしれません。
長い下髭が出ているということは週の途中で株価が反発したことを示しますから、下落トレンド終了の可能性があります。
実際、陽線や下髭が出たら下落トレンド終了なんて単純な話ではないですが、下落トレンド真っ最中に投資資金を投入するよりは、投資効率が良い気がします。
元々投資する予定だった資金を貯めておいて投入するだけなので、毎月定額で積み立てるより大きく損をするということもないでしょう。
相場から離れない=投資を続けるということではない
インデックス投資のような長期投資で大事なのは相場から離れないことと言いますが、それは投資資金を投入し続けるということではないでしょう。
今のような下落相場時に現金を貯めておいて、資産減少のリスクを抑えつつ、投資の機会を伺うのも大切だと思います。それでも投資機会の損失が怖い場合は毎月の積立金額を減らして、資金の一部を貯めておくでもいいかもしれません。
「そんな毎日株価チェックなんてしたくないよ~」と思う時もありますが、ここで挙げた方法なら週に1回S&P500のチャートを見ればいいだけなので、大した手間ではないと思っています。上手く行くか分かりませんが、今後実行に移してみるつもりです。
何となく積み立てているよりは自分で考えて資金投入した方が、上がった時に楽しいですしね。
関連記事の紹介です。
VTとVTIの月足チャートを掲載しています。月1回更新が目標。
同じようにS&P500,MSCIコクサイの月足チャートも掲載しています。
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