スパークス 厳選投資 3月もTOPIXを越える。少数銘柄に長期投資する理由は?
スパークス・アセットマネージメントが販売する『厳選投資』は日本の20銘柄のみに投資するアクティブファンドです。
3月のマンスリーレポートが交付されましたが、今回も好調なパフォーマンスでした。
しかし、今回のマンスリーレポートの見どころは、彼らの投資スタイルの解説です。
なぜ、少数銘柄に資金を集中させるのか?
なぜ、その少数銘柄を長期保有するのか?
その問いに対する答えは、私たち個人投資家にも参考になるものだと思います。
『厳選投資』の3月の利回りと組入れ銘柄
まずは「厳選投資」の3月の利回りと上位組入れ銘柄を見てみます。
■厳選投資 運用成績
3月の利回りは2.44%でした。
3月は世界経済の減速懸念が高まる中でTOPIXは殆ど上がりませんでしたが、 「厳選投資」はしっかりと上回ってきました。
■厳選投資 上位5名柄 (銘柄総数:16銘柄)
厳選投資の上位5名柄です。この中のシマノとソフトバンクグループが3月は好調だったようです。
「厳選投資」が投資している銘柄の総数は20にも満たない16銘柄です。しかも長期で保有しているので売買回転率は非常に低く、上位銘柄はいつ見ても同じようなものです。
何故、厳選投資はこのようなポートフォリオを取るのか。
3月のマンスリーレポートで説明してくれています。
厳選投資が少数銘柄に長期投資する理由
厳選投資が少数の銘柄に投資している理由は、少数銘柄への投資がリスクを抑え、リターンを最大化させるために有効な手法だからとのことです。
株式のポートフォリオは組入れ銘柄数が多いと、どうしてもリターンが市場平均の近くに寄ってしまう。
投資している銘柄が高度に分散されていれば、10銘柄程度でも分散効果を得られてリスクを抑えることができる。
こうした集中投資に成功すれば、市場全体の下落時に下げ幅を市場平均より小さくしたり、逆に上昇させたりすることもできる。
このような考えのもとに少数銘柄に投資しているようです。
組入れ銘柄数が多いと市場平均に寄ってしまう。。。「ひふみ投信」とか心配ですね。
また、長期で保有する理由としては、厳選投資が重視する企業価値が
「企業が将来にわたって株主のために生み出すキャッシュフロー」
であること。
そして、株式市場は
「長期では企業業績が株価に反映される効率的な市場」
であること。
これらが投資の前提になっているので、必然的に長期保有になるとのとでした。
さらに、長期投資が望ましい理由の説明としてある調査結果を引用しています。
それは、、、
「リターンをあげるために良かれと思って行う積極的な銘柄の入れ替えが、パフォーマンスを悪化させる」
あ~~。耳が痛い!!
短期売買を繰り返す人ほど、実際の成績が低迷するという米国での調査結果があるようです。
私も一時期、個別株の売買をしまくってたので、心当たりがありまくりです。
マンスリーレポートは最後にこう結んでいます。
企業は単年の業績だけを考えているのではなく、中長期的な成長を優先している。だから「厳選投資」の投資行動も中長期的な時間軸で考えている。
短期では想定外の下落もあるが、そんなのは「ノイズ」だ。
短期の下落はノイズ。
心に刻みたい。
こんな感じで厳選投資のマンスリーレポートの内容はためになることが多いです。
パフォーマンスも好調ですし、日本株への貴重な投資手段になってくれるかも。
レポートを読んで、そう感じました。
関連記事の紹介です。
厳選投資について書いた記事です。投資対象の全銘柄も掲載しています。
日本の少数銘柄に投資するアクティブファンドとしてはコモンズ30もあります。こちらは30銘柄に集中投資しています。
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