おんつじの資産育成記~投資信託と米国株で楽にお金を育てる

インデックス投資と米国株の記録。流れに身を任せてお金を増やす。

eMAXIS Slim米国株式でS&P500に投資 楽天全米株式を追い越せるか

「資産の90%をS&P500に投資せよ」

世界で最も成功している投資家の一人、 ウォーレン・バフェット が奥様に伝えた言葉toushidary1007です。それだけアメリカの株式指数であるS&P500が堅実な投資先と考えているということでしょう。

 

では、日本に住む私達がS&P500に投資するにはどのような方法があるのでしょうか?

最も簡単に実現する方法の一つが、三菱UFJ国際投信から販売されているインデックスファンド『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』です。

 

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『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』は低コストで少額からアメリカの株式市場への投資を始められるインデックスファンドです。

しかし、アメリカを投資対象としたインデックスファンドは他にもあります。

同じようにS&P500に投資する『iFree S&P500インデックス』、そしてアメリカ市場全体に投資できる『楽天・全米株式インデックス(楽天VTI)』です。

 

『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』は『楽天VTI』や『iFree S&P500』よりも購入価値のあるインデックスファンドなのか。

3つのファンドを比較しながら、その特徴を見ていきたいと思います。

 

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の上位銘柄・業種、パフォーマンスをチェック

『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』はその名が示す通り、アメリカの代表的な株式指数であるS&P500に連動するように設計されたインデックスファンドです。

S&P500は全米の大型株500銘柄で構成されています。

現在の組入上位銘柄は次のようになっています。

 

■組入上位銘柄(2018年11月末時点)

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Microsoft、Apple、Amazon、Google。誰もが知っているアメリカの有名企業が上位を占めています。

 

次のグラフはS&P500の業種別比率です。

■S&P500 業種別比率(2019.01.02時点)

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こちらは同じS&P500を指数とするETF「iShares Core S&P500 ETF」のデータから引用しています。

現在のS&P500は情報技術、ヘルスケア(医薬品等)の比率が高いですね。

 

次は最も気になるパフォーマンスです。

S&P500に投資した場合の過去のパフォーマンスをチェックしました。

■S&P500 過去10年のパフォーマンス

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これもS&P500を指数とするETF「iShares Core S&P500 ETF」のデータです。

S&P500に投資していれば、過去10年で資産が2倍以上に増えたことになります。

 

2018年のS&P500は前年と比べて値下がりする結果となりました。

しかし、上記チャートを見てもわかる通り、S&P500は2010年、2011年、2016年と、時折発生する株価下落を乗り越えて右肩上がりの上昇を続けてきました。

10年、20年という単位で見れば今後も上昇を続ける可能性が高く、長期投資には最適な投資先候補の一つだと思います。

実際、他の国・地域の株式市場でアメリカ以上に上昇を続けた国はありません。今、株式投資先を選択するのであれば、実績あるアメリカ市場を外すことはできません。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の信託報酬は低コスト。実質コストに要注目

さて、インデックスファンド購入の決め手の一つにコストがありますが、『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』も低コストを売りにしています。

他のインデックスファンドとコストを比較してみましょう。

 

次の表は『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』、『楽天VTI』、『iFree S&P500』の信託報酬と実質コストです。

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 ※楽天VTIの信託報酬はETF(VTI)の経費率0.04%を含めています。

 

『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』は第1期の決算をまだ迎えていないので、実質コストは出ていません。

信託報酬は同じS&P500に投資する『iFree S&P500』より、かなり低コストです。

ただ、『楽天VTI』よりは若干高くなってるようです。実質コストで『楽天VTI』を下回ることができるかが要注目ですね。

『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』の初回決算日は2019年4月25日です。今年の5月か6月には実質コストが判明するでしょう。

 

『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』の実質コストの鍵を握るのはマザーファンドです。

三菱UFJ国際投信のeMAXIS Slimシリーズは従来のeMAXISシリーズから存在する巨額の運用資産を持つマザーファンドを利用することで低コストを実現してきました。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)のマザーファンドには「S&P500インデックスマザーファンド」が用いられています。

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少し気になるのは、この「S&P500インデックスマザーファンド」」が従来のeMAXISシリーズで使われているように見えない点です。

新たに設立したマザーファンドではないという情報もありますが、実質コストはこのマザーファンドがどれだけ効率的な運用ができるか次第でしょうか。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)はほぼ現物

最新の月次レポートによると、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の資産構成は現物が93.0%、先物が6.8%です。

ETFが含まれている形跡は見られませんでした。資産にETFが含まれると、ETFの経費の分だけコストが上がってしまいます。

ライバルである『楽天VTI』はバンガードのETFであるVTIを買うだけのファンドなので、VTIの経費0.04%が発生します。

また、『iFree S&P500インデックス』も組入比率の17%は『iShares Core S&P500 ETF』です。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は現物がメインなので、この点でコスト面が優位になる可能性があります。

まあ、ETFの経費は0.04%程度なので、大した差にはなりませんけど。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の人気を純資産でチェック

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)が販売開始したのは2018年7月です。現在の人気を純資産額から見てみます。

 ■純資産総額(2018年12月末)

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eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の純資産は85.73億円。3つのファンドの中では最も後発ですが、既にiFree S&P500を追い越し、楽天VTIを追いかけています。

 

次に純資産の流入額です。純資産の流入額が多い=良く買われている、つまり人気のあるファンドです。

 

■eMAXIS Slim米国株式 月次資金流入額(2018年12月末)

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■楽天VTI 月次資金流入額(2018年12月末)

 

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■iFree S&P500 月次資金流入額(2018年12月末)

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eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の月次資金流入額はiFreeを大きく上回ります。楽天VTIには一歩及ばない結果となりました。

まとめ~S&P500に投資するならeMAXIS Slim米国株式しかない

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の特徴をまとめると次のようになります。

  • 過去10年間で2倍に値上がりしたS&P500に低コストで投資できる。
  • 同じS&P500に投資する「iFree S&P500」を信託報酬、人気の面で圧倒している
  • 今後は全米に投資する楽天VTIとの実質コスト勝負に注目

 

『楽天VTI』との比較は悩みどころですが、個人的には実質コストより「米国全体に投資するのか」、「S&P500に投資するのか」の好みで選べばいいと思います。

どちらも組入上位銘柄は同じなので、パフォーマンスはほぼ同じですが、『楽天VTI』は10%が小型株で構成されており、景気が良い時はS&P500より少し値上がりするかもしれません。

逆に弱気相場ではS&P500の方が安定するかもしれません。

この辺りの好みの差で『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』と『楽天VTI』の人気は二分されるのではないかと思います。

 

S&P500に投資したいのであれば、『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』一択だと思います。

100%断言することはできませんが、他のeMAXIS Slimシリーズの実績を見ると『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』の実質コストが『iFree S&P500インデックス』より高くなる可能性は低いでしょう。

純資産も『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』の方が大きいので、こちらの方が運用が安定すると思います。

 

このことから、投資の神様であるウォーレン・バフェット氏の

「資産の90%をS&P500に投資せよ」

を体現したければ、『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』が最もお手軽な手法と言えます。

資産の90%!怖くてできない。50%くらいかな。。。

 

ちなみに、私は『楽天VTI』の方を買っています。その理由はこちらの記事で書いてみました。

 

 米国に投資するインデックスファンドのポートフォリオ、パフォーマンスの比較記事を掲載しています。毎月1回更新予定。

 

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