世界同時株安で下落に強かった米国株は?セクター別比較 後編
10月10日に始まったアメリカ市場の株安で強かった銘柄、セクターを探す後編です。
前回は「資本財」「エネルギー」「コミュニケーション・サービス」「情報技術」「一般消費財」を見てみました。
他のセクターを見てみます。10月10日から10月12日までの各セクターのETF、代表的な銘柄の騰落率を調べています。
- 金融:反発できずにS&P500を下回る
- 公益事業:下落時はディフェンシブ銘柄の面目を保つ
- ヘルスケア:あれ、そんなにディフェンスしてないよ?
- 生活必需品:VDC買った方が安心か?
- 私の保有銘柄は
- 結局何を持っていればいいのか
金融:反発できずにS&P500を下回る
銘柄 | 10/10-12騰落率 |
---|---|
WFC | -3.0% |
JPM | -6.6% |
VFH | -5.6% |
S&P500 | -3.5% |
金融セクターのETFであるVFHは下落時はS&P500と同じような下がり方でしたが、12日に反発することができなかったので差が付きました。個別ではJPモルガン(JPM)は反発しなかった一方でウェルス・ファーゴ(WFC)は12日に大きく反発しています。
金融株は金利上昇時には株価が上がると思っていたので少し意外でした。私金融株持たないので、あまり関心がないのですが。。
公益事業:下落時はディフェンシブ銘柄の面目を保つ
銘柄 | 10/10-12騰落率 |
---|---|
NEE | -2.8% |
DUK | -3.0% |
VPU | -2.7% |
S&P500 | -3.5% |
公益事業セクターです。ETFであるVPUは下落時はS&P500より低い下げでしたが、12日も大きく反発することは無かったので、大差ない結果になっています。個別銘柄のネクステラ・エナジー(NEE)、デューク・エナジー(DUK)も同じ動きです。
私はこのセクターでは水道事業を展開しているアメリカン・ウオーター・ワークス(AWK)を保有していますが、似たような感じでした。下落時はディフェンスしてくれますが、その後の戻りは弱いですね。事業内容的に今後の急成長が見込みにくいからですかね。
ヘルスケア:あれ、そんなにディフェンスしてないよ?
銘柄 |
10/10-12騰落率 |
---|---|
JNJ | -4.0% |
PHE | -3.8% |
VHT | -3.3% |
S&P500 | -3.5% |
ディフェンシブ銘柄と思われているヘルスケアセクターですが、VHTは下落時もS&P500と大して変わりませんでした。特にファイザー(PHE)はS&P500よりも下げてましたね。Johnson&Johnson(JNJ)は11日まではS&P500をアウトパフォームしていましたが、12日の戻りが悪かったです。
生活必需品:VDC買った方が安心か?
銘柄 | 10/10-12騰落率 |
---|---|
PG | -3.3% |
KO | -3.6% |
PEP | -2.2% |
PM | -2.2% |
WMT | -2.4% |
VDC | -2.5% |
S&P500 | -3.5% |
ディフェンシブ銘柄の鉄板生活必需品セクターです。ETFであるVDCは下落時もS&P500をしっかりと上回り、12日もそこそこ値を戻しました。ただ、個別に見るとP&G(PG)やコカ・コーラ(KO)はS&P500と大差ない結果となりました。ペプシコ(PEP)、フィリップ・モリス(PM)、ウオルマート(WMT)はしっかりディフェンスしてくれていますね。
私の保有銘柄は
銘柄 | 10/10-12騰落率 |
---|---|
MKC | -2.5% |
ZTS | -4.0% |
UL | -2.3% |
DIS | -3.5% |
AMZN | -3.4% |
MSFT | -1.2% |
V | -1.1% |
JNJ | -4.0% |
AWK | -3.1% |
S&P500 | -3.5% |
最後に私の保有銘柄を見ておきます。ヘルスケア・セクターであるJohnson&Johnson(JNJ)とゾエティス(ZTS)は苦戦しました。Visa、マイクロソフトは前編でも記載しましたが、12日の戻りが良かったですね。
結局何を持っていればいいのか
というわけで主要なセクター、銘柄を調べてみましたが、まとめると次のような感じでしょうか。
- 情報技術産業は下落時は同じように下がるが、戻りも早い
- Amazon、Netflix等のPERの高い企業は大きく売られる
- 生活必需品、公益等のディフェンシブ銘柄は下落時は強かったが、戻りは比較的ゆっくり。
- ヘルスケアが期待外れだった
たかが3日間の動向なので大した参考にならないかもしれませんが、セクター分散って大事だなと思いました。ディフェンシブ銘柄だけ持っていると下落時は強いかもしれませんが、その後の戻りもゆっくりなので回復に時間がかかりそうです。
一方で情報技術は下がっても戻りが早かったです。今のアメリカの基幹産業と言ってもいいくらいなので、下がれば割安と判断されるのでしょうか。
特にAppleは下落時は市場平均とほぼ同じ、戻り時は市場平均を大きく上回るといった強者っぷりでした。マイクロソフトやGoogleも似たような感じです。これらのようなPERがそれほど高くない、実績あるIT Giantな企業は是非持っておきたいなと感じしました。
逆にPERの高い企業であるAmazonやNetflixはこういう下落相場時にスリルを味わえそうです。自分のポートフォリオに対する比率は程々にしたいです。
個人的には情報技術と生活必需品等のディフェンシブ銘柄を均等くらいの割合で持っておくようにしたいです。
前編です。
下落時の私の投資成績です。
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