おんつじの資産育成記~投資信託と米国株で楽にお金を育てる

インデックス投資と米国株の記録。流れに身を任せてお金を増やす。

オーストラリア投資は高配当だけど為替に要注意 ~米国以外の投資先を考える~

現在の株式投資の世界において利益をもたらす可能性が最も高いのは、米国株と言っても差し支えないでしょう。

でも、100%確実な未来はありません。

「卵を一つの籠に盛るな」

という言葉があるように、米国一国への集中投資に不安を覚える人もいるのではないでしょうか。

 

そんな時、米国以外の投資先としてどこを選びますか?

有力な投資先候補の一つが「オーストラリア」です。

 

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リセッション知らずのオーストラリア 株式は高配当

オーストラリアは長期間に亘って経済が発展しています。

最後にリセッションを経験したのは27年前の1991年。それ以降、GDPが常に成長を続けています。

これは先進国でも異例の長さです。

 

そんなオーストラリアの株価は凄いことになっているんでしょうね。

オーストラリアの株式指数「S&P/ASX200」の値動きを見てみましょう。

 

■S&P/ASX200指数(過去5年)

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こ、これは!!

微妙ですね。。。

 

S&P500のチャートを見慣れているせいか、そんなに上昇していないように見えてしまいます。

 

しかし、オーストラリア株の魅力は純粋な株価の上昇ではなく、配当金の方にあります。

オーストラリア株は高配当。その平均的な配当利回りは4.4%です。

米国や日本は2%程度です。かなり高い配当利回りを期待できるのが、オーストラリア株の最大の魅力です。

 

なぜ、オーストラリア株の配当利回りが高いかというと、「インビュテーション」方式という課税方式を採用していることが、要因の一つとしてあるようです。

 

配当金は企業が法人税を納めた後の純利益を原資としますが、株主が受け取る際にも所得税が課税されます。結果的に、所得税と法人税相当の額が二重課税されています。

 

インビュテーション方式は株主が受け取る配当金に対して、この法人税相当額を控除する課税方式のことです。

このような課税方式を取っていることから、オーストラリア企業は株主還元の効果を考慮して、自社株買いより配当金を多く支払う傾向にあるようです。

 

ですから、オーストラリア株式の魅力を知るには、配当込みのリターンを見る必要があります。

 

■オーストラリア株と日本株の比較(2000年1月~2019年5月)

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これは「ニッセイアセットマネジメント」のレポートから引用した、オーストラリア株と日本株の比較です。配当込みと配当無しのパターンで比較しています。

 

オーストラリア株の過去20年の上昇率は約2倍にすぎません。

しかし、そこに配当を加えるとリターンは4.7倍にも上昇します。

この配当利回りの高さは、他の国に見られない魅力です。

 

オーストラリアへ投資する場合は為替に要注意

高配当が魅力的なオーストラリア株。投資したい場合はETFを買うのが手っ取り早いです。

代表的なのはBlackRockが販売している「iShares MSCI Australia ETF(EWA)」です。

MSCIオーストラリア・インデックスという株式指数に連動します。

 

年間経費率は0.49%。注目の配当利回りは6.67%です。米国の高配当株も真っ青な数値です。

これだけ高配当なETFならトータルリターンに期待できそうですね。

 

■ EWA,IVV,VGK,EWJトータルリターン比較(2009年1月~2019年5月)

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EWA の過去10年のトータルリターンを 、IVV、VGK、EWJと比較しました。

IVVは米国のS&P500、VGKはヨーロッパ、EWJは日本の株式指数に連動するETFです。

 

EWAはヨーロッパ、日本といった他の先進国よりは高リターンでした。ただ、アメリカと比べると見劣りしてしまいますね。

EWAが伸びないのは為替、つまりオーストラリア・ドル(豪ドル)のレートにも原因があります。

EWAはニューヨーク証券取引所に上場されているETFなので、USドルで取引されます。オーストラリアの株価が上がっても、豪ドル安になってしまえば、EWAの価格は下がってしまいます。

 

■豪ドル 対 USドルチャート(2011年~)

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豪ドルーUSドルのチャートです。

豪ドルは下がる一方ですね。これではEWAの株高も相殺されてしまいます。

 

オーストラリアは資源国で中国への輸出が多いです。中国の景気が怪しくなると豪ドルも大きく下がってしまう傾向にあるようです。

と言うことは、米中貿易摩擦が過熱する今は危なそうですね。。。

 

だけど、この豪ドル安が一服するのであれば、投資先としては魅力的だと思います。

 

オーストラリアは先進国の中でも人口増加が著しい国です。

現在の人口は2,460万人ですが、積極的に移民を受け入れることで人口を増やしており、2,050年には3,800万人に達すると予想されています。

高齢化が進む日本と異なり、労働人口が増え続けるので、今後も経済成長が続く可能性が高いのではないでしょうか。移民受け入れで人口が増えているのは、アメリカと似てますね。

 

先進国だけど人口増加による経済成長が期待でき、しかも高配当。

為替さえ何とかなれば、米国に次ぐ安定した投資先候補として踊り出るのかもしれません。

 

個人的には中国からの影響が弱くならないと、やっぱり為替が怖いです。

積極的に投資するのは躊躇してしまいます。

 

でも、この高配当は魅力的です。オーストラリアの人が羨ましい。。。

日本企業にも真似してほしいものです。

 

いっそ、オーストラリアに移住でもしますか?

オーストラリアに住んで自国=オーストラリアの株式と米国株に投資。

何となく素敵な人生を送れそうです。

 

 

他の記事の紹介です。

フィデリティ証券によると、投資資金の30%を米国以外の国に振り分けた方がリスクを抑えられるようです。

 

eMAXIS Slim先進国やニッセイ外国株式でオーストラリアにも投資できますが、オーストラリアの比率は2.5%程度です。

 

 

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