ディズニー(DIS) 2018年Q4決算 スタジオ部門の売上が50%増の好結果
夢の国 ウォルト・ディズニー(DIS)のQ4決算が発表されました。
売上、EPSが市場予想を上回る好決算。
特に映画を製作するスタジオ部門は前年同期と比べて売上高が50%増加と好調でした。
ディズニー(DIS)の2018年Q4は増収増益
■Q4決算
2018Q4 | 2017Q4 | 増減(%) | |
---|---|---|---|
売上高 (億ドル) | 143.07 | 127.79 | 12.0% |
営業利益(億ドル) | 32.9 | 28.12 | 17.0% |
純利益(億ドル) | 23.22 | 17.47 | 32.9% |
EPS(ドル) | 1.55 | 1.13 | 37.2% |
営業キャッシュフロー(億ドル) | 38.53 | 35.7 | 7.9% |
フリーキャッシュフロー(億ドル) | 26.52 | 26.75 | -0.9% |
ディズニー(DIS)の2018年Q4の決算結果です。売上、営業利益、純利益、EPS全てが増加しています。売上高、EPSは市場予想を上回る結果でした。
ディズニーは9月で2018年の会計年度が終わりです。年間の決算結果も発表されています。
■2018年度決算
2018年 | 2017年 | 増減(%) | |
---|---|---|---|
売上高 (億ドル) | 594.34 | 551.37 | 7.8% |
営業利益(億ドル) | 157.06 | 147.75 | 6.3% |
純利益(億ドル) | 125.98 | 89.8 | 40.3% |
EPS(ドル) | 8.36 | 5.69 | 46.9% |
営業キャッシュフロー(億ドル) | 142.95 | 123.43 | 15.8% |
フリーキャッシュフロー(億ドル) | 98.3 | 87.2 | 12.7% |
年間でも増収増益です。
純利益、EPSが2桁の増収です。営業利益の上昇に加えて減税の効果が大きいようです。
次に部門別の売上、営業利益を見てみます。
■Q4 部門別売上(単位:億ドル)
2018Q4 | 2017Q4 | 増減(%) | |
---|---|---|---|
Media Networks | 59.63 | 54.65 | 9.1% |
Parks and Resorts | 50.7 | 46.67 | 8.6% |
Studio Entertainment | 21.51 | 14.32 | 50.2% |
Consumer Products | 11.23 | 12.15 | -7.6% |
■年間 部門別売上(単位:億ドル)
2018年 | 2017年 | 増減 | |
---|---|---|---|
Media Networks | 245 | 235.1 | 4.2% |
Parks and Resorts | 202.96 | 184.15 | 10.2% |
Studio Entertainment | 99.87 | 83.79 | 19.2% |
Consumer Products | 46.51 | 48.33 | -3.8% |
■Q4 部門別営業利益(単位:億ドル)
2018Q4 | 2017Q4 | 増減(%) | |
---|---|---|---|
Media Networks | 15.28 | 14.75 | 3.6% |
Parks and Resorts | 8.29 | 7.46 | 11.1% |
Studio Entertainment | 5.96 | 2.18 | 173.4% |
Consumer Products | 3.37 | 3.73 | -9.7% |
■年間 部門別営業利益(単位:億ドル)
2018年 | 2017年 | 増減 | |
---|---|---|---|
Media Networks | 66.25 | 69.02 | -4.0% |
Parks and Resorts | 44.69 | 37.74 | 18.4% |
Studio Entertainment | 29.8 | 23.55 | 26.5% |
Consumer Products | 16.32 | 17.44 | -6.4% |
テーマパーク部門である「Parks and Resorts」と映画を製作する「Studio Entertainment」部門が利益を押し上げています。
インクレディブル2で「Studio Entertainment」部門が好調
最も好調だったのは映画を製作する「Studio Entertainment」部門です。Q4は売り上げが50%以上増加、営業利益は170%増加しています。
映画配給で「インクレディブル2」や「アントマン&ワスプ」が好調だったようです。
他にはフィルムコストの削減や
「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」
「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」
の家庭用映像ソフト、配信が利益向上につながっています。
「Parks and Resorts」部門はチケットの増額でゲストの支出が増加
ディズニーランドを運営する「Parks and Resorts」部門。
増収増益の要因の一つはアメリカ国内のチケット、飲食料金、ホテル料金の値上げです。
値上げしても入場者が減ることはない。流石のディズニー。
圧倒的すぎるブランド力がなせる技でしょうか。
海外では「ディズニーランド・パリ」と「香港ディズニーランド・リゾート」の営業利益が伸びています。
パリもチケット代金の増額が要因、香港は入場者数の増加を要因に挙げています。
一方で「上海ディズニー・リゾート」はチケット代金の減額によって利益が減少しました。
ちなみに ウォルト・ディズニーは「東京ディズニーリゾート」の経営にはタッチしていません。「東京ディズニーリゾート」の経営はオリエンタルランドで、ウォルト・ディズニーとライセンス契約を結んでいるだけです。
なので、ウォルト・ディズニーの決算レポートに「Tokyo」の文字を見ることは無いです。
でも、経営してなくてもオリエンタルランドから数百億円?くらいのライセンス料をもぎ取っているんですけどね。ある意味、おいしい商売です。
「東京ディズニーリゾート」の集客が悪くても、ウォルト・ディズニーに入る金額は変わらないのだから。
中核の「Media Networks」部門は年間の営業利益は減益
ディズニーで最も売り上げが大きい部門はテーマパークでも映画でもなく、メディア部門です。
3大放送ネットワークのABCテレビやスポーツ専門チャンネルのESPN等を持っています。
メディア部門はQ4は増収増益でしたが、年間で見ると営業利益は下がっています。
メジャーリーグのストリーミングサービスであるBAMTech’s の損失を計上したことが大きいと報告しています。
他にはESPNの広告収入が下がったことなどを要因に挙げていますね。
「Consumer Products & Interactive Media」は減収減益
4部門の中で「Consumer Products & Interactive Media」部門のみQ4は減収減益でした。
ラインセス料からの収入が減ったためです。
スター・ゥオーズ・スター・カーズからの売上が減ったとか。↓
来年のディズニーは目が離せない
決算発表の場でディズニーのボブ・アイガー CEOは21世紀フォックスの買収が2019年Q1に完了すると発表しました。
これで「X-MEN」 「アバター」「シンプソンズ」等の超人気コンテンツがディズニーのものになります。
また、ディズニーは2019年に独自のストリーミングサービスを立ち上げますが、
その名を『Disney+』と発表しました。
ミッキーマウス、スターウオーズ、アバター等のあまりにも強すぎるコンテンツを持つストリーミングサービスが誕生します。
これでNetflixとガチンコバトルでもするんでしょうか?
2019年のディズニーからは目が離せない状態になりそうです。
でも、競争が激しすぎると株価の乱高下が怖い。。。
他の記事の紹介。
ディズニーはコムキャストのSky買収の恩恵を受けて株価が上昇していました。
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