身近な外国株 花粉症に効くザジテンを販売 グラクソ・スミスクライン
日本で個別株に投資をする場合、外国株より日本株を買う人が圧倒的に多いと思います。
やっぱり外国株は情報が少ない、馴染みが薄いからでしょうか。
でも、海外企業は私達の身近にあふれています。
そういった企業から外国株を始めるのも面白いかもしれません。
今日の記事はそんな企業の一つ「グラクソ・スミスクライン」です。
花粉症、風邪の強い味方 グラクソ・スミスクライン
くしゃみ20連発で体力消耗!
今年も花粉症の季節がやってきました。
私は10代の頃から花粉症で、この時期は鼻炎薬が欠かせません。
病院で処方してもらうのも面倒なので、市販薬を使っています。
ですが、有名な『アレグラ』や『アレジオン』は効果がマイルドすぎて、何の効果もありません。
数多の市販薬を試した結果、今は『ザジテン』という鼻炎薬で落ち着いています。
『ザジテン』は抗アレルギー薬「ケトチフェンフマル酸塩」を配合したアレルギー専用鼻炎薬。
これを使うようになってから、花粉症による鼻炎がかなり楽になりました。
他の鼻炎薬は喉が渇きがちですが、『ザジテン』はそこまで乾きが強くない。
朝起きた時と夜眠る前の1日2回、1カプセルだけ飲めばいいので、割とお手軽です。
このザジテン。販売しているのは日本の製薬会社ではありません。
イギリスの製薬会社大手『グラクソ・スミスクライン(GSK)』です。
と言っても、元々はスイスの製薬会社『ノバルティスファーマ』が販売していました。
2014年にノバルティスとGSKが一般大衆薬部門の合弁会社を設立し、その株式の63%をGSKが取得.。
2018年にこの合弁会社をGSKが完全買収したので、今の製造・販売元はグラクソ・スミスクラインです。
私、ザジテンの製造・販売がずっと「ノバルティスファーマ」だと思っていたので、外国株を始めた時、ノバルティスファーマの株を買いたくて仕方ありませんでした。
SBI証券ではノバルティスを取り扱っていなかったので、断念しましたけど。
暫くして、ふとザジテンのパッケージを見てみたら「グラクソ・スミスクライン」になっていて、「あれ?」と思った記憶があります。
さて、この「グラクソ・スミスクライン」は、もう一つ有名な市販薬を販売しています。
「のどが痛~い。熱が出た~。あなたの風邪に狙い撃ち~」な『コンタック』です。
今は「バキューン。狙い撃ち」ですか。
女優の広瀬すずさんのCMでおなじみです。
これもグラクソ・スミスクラインが販売しています。
グラクソなんて知らんという人も、コンタックを使ったことがある人は多いでしょう。
グラクソ・スミスクラインは世界の製薬会社ランキングで第6位
グラクソ・スミスクラインは世界有数の製薬会社です。
呼吸器疾患を主力とした医療用医薬品、HIV領域、ワクチン、大衆薬(OCT)あたりに力を入れています。
中でも呼吸器疾患の医療用医薬品では、世界をリードしています。主力製品は喘息の治療薬のアドエアです。
有名なところでは、インフルエンザ治療薬のリレンザもグラクソ・スミスクラインの製品だったりします。
グラクソ・スミスクラインは2014年にノバルティスファーマと事業の交換を行っていて、がん領域部門をノバルティスファーマに売却する代わりに、インフルエンザワクチン以外のワクチン事業をノバルティスファーマから獲得しています。
前述の大衆薬部門の獲得と併せ、この事業交換でワクチン事業と大衆薬を強化しました。
2017年の製薬会社売上高ランキングでは第6位。Johnson&Johnson(7位)より上位にいます。
2000年代前半はもっと上位にいたのですが、最近は売上が低迷しているのか、順位を下げています。
GSKは株価も配当金も上がっていない
では、グラクソ・スミスクライン(GSK)は投資先として魅力的なのでしょうか。
GSKはイギリスの企業ですが、ADRとしてNY証券取引所に上場しています。
GSK ADRの株価推移を見てみます。
■GSK10年チャート(月足)
2015年あたりから、全然上がっていないですね。。。
ただし、GSKは高配当株です。株価が低迷しているせいなのか、GSK ADRの配当利回りは5%を超えています。
GSK ADRの配当金の推移です。
■GSK ADR配当金($)の推移
「減配!?」と思ってしまいましたが、ドルとポンドの為替差で減っているように見えているだけでした。
ADRの株価が上がっていないのもポンド安のせいかもしれません。
実際には減配はしていないようですが、ここ数年は増配もできていないようです。連続増配企業ではありません。
業績が悪化したら減配してしまうかも?
2017年、2018年とFree Cash Flowは伸びているようなので、大丈夫かもしれませんが。
う~ん。これだけ見ると、何だか投資先としては微妙な感じですね。
自分の身近にある商品の企業だからと言って、安易に投資してしまうのは危険という例になってしまいそう。
そんなグラクソ・スミスクラインです。
投資はしないですが、ザジテンは今後も愛用し続けます。
仮に販売停止されると、くしゃみが止まりませんので、私はグラクソ・スミスクラインを応援しています。
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米国の個別株を選ぶなら、セクター別ETFの上位から知っている企業を選ぶという方法もあります。
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