国内リートのインデックスファンドのおすすめは?コスト、利回りから比較
日本国内の不動産に間接的に投資できる国内リート(Jリート)は超低金利環境が追い風となり、高パフォーマンスが続いています。
Jリートは株式との相関性が比較的低く、分散投資先としても注目したい投資対象です。
そのJリートに最も簡単に投資できる方法は、インデックスファンド(投資信託)への投資です。
初めてのJリート投資におすすめなインデックスファンドはどれなのか?
代表的なインデックスファンドのコスト、利回りを比較してみました。
Jリートのインデックスファンドは東証REIT指数に連動する
Jリートに投資するインデックスファンドは東証REIT指数に連動するように設計されています。
東証REIT指数は東京証券取引に上場されている全てのリート(不動産投資信託)の株価の時価総額を平均化した指数です。
東証REIT指数は次のような銘柄で構成されています。
■東証REIT指数 上位10銘柄 (2019.08.30時点)
オフィスに投資するリートが上位を占めています。
東京都心部のオフィス需要は年々高まっていて、空室率が低く、賃料も上昇する傾向が継続しています。
この点から安定した配当金の成長が期待されており、投資家の資金がJリートに流入しています。
■東証REIT指数の推移
東証REIT指数の過去2年間の推移です。
日経平均やTOPIX等の株式指数と違って上昇基調が続いていますね。
Jリートに投資するインデックスファンドを買えば、この成長の恩恵を簡単に受けることができます。
Jリートのインデックスファンドの純資産、実質コスト、利回りの比較
インデックスファンドを選ぶ時に大切なポイントは、
「純資産が大きい」、「コストが低い」、「指数との乖離が小さい」
です。
この3点において優秀なファンドはどれなのか?
代表的なファンドの純資産、実質コスト、利回りを比較してみました。
比較対象のファンドは以下の4つです。
・ニッセイJリートインデックス
・たわらノーロード 国内リート
・三井住友・DC日本リートインデックス
・Smart-i Jリートインデックス
これらのファンドは何れも信託報酬を0.3%未満に抑えており、低コストでJリートに投資することができます。
■純資産、実質コストの比較
純資産と信託報酬、実質コストの比較です。
純資産は「ニッセイ Jリートインデックス」がトップです。140億円を突破しました。
「ニッセイ Jリートインデックス」は2013年から運用を開始しており、この中では運用期間が最も長いファンドです。
信託報酬、実質コストが最も低いのは「Smart-i Jリートインデックス」でした。
運用開始は2017年からと後発のファンドですが、信託報酬が0.2%を切っている唯一のファンドです。
他のファンドは信託報酬は0.27%と横並びですが、「三井住友・DC日本リートインデックス」は実質コストが高いです。
■各ファンドと指数の利回りの比較
各ファンドとベンチマークである東証REIT指数の利回りの比較です。
インデックスファンドは指数との乖離をどれだけ小さくできるかで、運用の優劣が決まります。
他のファンドと比べると「ニッセイJリートインデックスファンド」は指数との乖離が少し大きいですね。
「たわらノーロード 国内リート」は指数との乖離が比較的小さいです。
2015年から運用を開始しているファンドですが、継続的に安定した運用ができているようです。
実質コストが最も低かった「Smart-i Jリートインデックス」も指数との乖離は小さいです。
Jリートのインデックスファンドでおすすめは「たわらノーロード 国内リート」か?
コスト面で最も優秀なのは「Smart-i Jリートインデックス」でした。
パフォーマンスも指数との乖離が小さく、優秀なファンドだと思いますが、現在の純資産が21億円と規模が小さいです。
今年の1月には資金が流出しており、安定した運用が今後も継続できるか気になるところです。
純資産規模が最も大きいのは「ニッセイJリートインデックス」ですが、こちらは指数との乖離が比較的大きいので、おすすめなファンドとは言い難いです。
そうすると、純資産がニッセイの次に大きく、コストもそこそこ低くて、2015年から安定した運用を継続している「たわらノーロード 国内リート」が現時点では良いと思いました。
この先、「Smart-i Jリートインデックス」の純資産が順調に増えていけば、最も低コストである「Smart-i Jリートインデックス」の方がおすすめになると思います。
と言っても、「たわらノーロード 国内リート」も「Smart-i Jリートインデックス」もパフォーマンスには全く差が無いので、どちらを選んでも大差ないでしょう。
運用実績の長さを取るのか、少しでもコストが安い方を取るのか、好きな方を選べばいいと思います。
人口が減少していく日本のリートに未来は無いという意見もあるかもしれませんが、都市部の人口は今後も増え続けていきます。地方の人が都市部に移動したり、インバウンドの需要が見込まれるためです。
国内リート(Jリート)の投資対象は都市部のオフィスやテナント施設なので、今後も安定した成長が期待できるはずです。
外国株や日本株と違って為替影響が小さい点も投資資金の分散先として魅力的です。
そんなJリートに少額から投資できるインデックスファンドは、安定したポートフォリオ構築に小さくない役割を担ってくれるのではないでしょうか。
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Jリートは株式とは異なる値動きをします。ポートフォリオに組み込むことでリスク分散の効果を期待できます。
海外のリートには「ニッセイグローバルリートインデックスファンド」でまとめて投資できます。日本以外の先進国と新興国のリートに投資するファンドです。
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