おんつじの資産育成記~投資信託と米国株で楽にお金を育てる

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マコーミック(MKC) 2019年Q2決算 営業利益を下方修正も株価は上昇に転じる

スパイスで世界のトップシェアを誇るマコーミック(MKC)

2019年Q2の決算が発表されました。

 

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売り上げは市場予測に届かず、通年の営業利益は下方修正とネガティブな情報も散見されますが、営業利益、EPSは順調な伸びを示しています。

株価も反転攻勢を始めました。

 

マコーミック(MKC)2019年Q2決算 売り上げ低迷の原因は為替

6月27日、マコーミック(MKC)が2019年Q2の決算を発表しました。

 

■マコーミック(MKC) 2019年Q2決算

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売上高は前年同期と横ばいの13.019億ドルと市場予測には届きませんでした。

調整後EPSは1.16ドルと前年から14%の増加。これは市場予測の1.09ドルを大きく上回る結果となりました。

 

売り上げが伸び悩んだ理由は為替の影響によるものが大きいです。

為替影響を除けば、売り上げも約3%伸びているので特に心配はないでしょう。

 

部門別の成績を見てみましょう。

■Consumer Segment

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Consumer Segment」は一般消費者向けの製品を開発・販売する部門です。

売り上げは前年同期から1%減少しました。為替影響を除くと、2%の増加です。

 

一方で営業利益は7%も増加しています。為替影響を除けば9%の増加です。

マコーミックは「Comprehensive Continuous Improvement(CCI)プログラム」という、全地域での生産性向上を目指した取り組みを続けています。

このプログラムのコスト削減効果によって、売り上げは伸びずとも営業利益が増える結果となっています。

 

売り上げを地域別に見ると、北米では売り上げが2%増加しています。

Zatarain'sというブランドの冷凍食品やフランクズ・レッドホットソースが好調でした。

一方でスパイスやシーズニングの売上は滞りましたが、これは雨天でグリルシーズン(バーベキューシーズン)が遅くなったことが影響しているようです。

 

他の地域では、EMEA(ヨーロッパ、中東)の売上は7%の減少。為替影響を除外すると1%の増加です。

アジア・太平洋地域の売上は4%の減少。為替を除くと3%の増加です。インドやオーストラリアでの売り上げが良かったです。

 

■Flavor Solution Segment

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レストラン向けの製品を扱う「Flaver Solutions Segment」の成績です。

 

売上は前年から1%増加しました。為替影響を除けば4%の増加です。

営業利益も2%の増加。為替を除外すると7%の増加です。こちらもコスト削減による効果が大きいです。

 

為替を除いてしまえば、売り上げは全世界で拡大しています。

北米地域は3%、アジア・太平洋地域では2%、EMEA(ヨーロッパ、中東)に至っては9%も増加しました。

新製品、既存製品の売上数の拡大や、ファストフード店での利用増加を主な要因として挙げています。

 

両部門ともに、売上のボリューム自体は増加していますし、コスト削減効果によって営業利益はさらに増加と健全極まりない決算内容に見えますね。

 

営業利益を下方修正するも株価は上昇

良好な決算に見えますが、決算発表後の時間外取引では株価が3%近く下落しました。

2019年の通期予想で営業利益を下方修正したことが要因と思われます。

 

今までは10%~12%の営業利益増加を見込んでいましたが、今回の発表で8%~10%に下方修正しました。

新たに導入を進めている経営管理システムにかかるコストの他に、最近の世界貿易の情勢を加味したものとのことです。

特にトランプ大統領がメキシコへの関税を引き上げることを強く懸念しています。

 

ですが、決算の内容自体は好調な経営が続いていることを示していますし、2019年下期はバーベキューシーズン、ホリデーシーズンによって売り上げが更に増加することが見込めます。

 

そのせいか、6月27日の株価は取引開始直後はマイナスで始まりましたが、そこから反転し、最終的には前日から3.5%も増加するという嬉しい結果になりました。

 

■マコーミック(MKC)株価チャート

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なんとまあ、長い陽線でしょうか。

5月以降は株価が全く上がらず、決算が近づくにつれて株価がずるずる下がっていくという少し不安な動きを示していましたが、これを機に上昇基調に戻ってほしいですね。

 

マコーミック(MKC)は保有することに大きな不安を感じさせない銘柄の一つです。

為替に邪魔されていますが、売上自体は世界中で伸びていますし、生産性を向上させて営業利益を増やす経営力を発揮しています。

 

現金を稼ぎ出す力も秀逸です。今回の決算では営業キャッシュフローが3.1億ドルと前年から30%以上も増加しています。

豊富な現金があれば株主還元力も強くなることが期待できます。

マコーミックは33年連続増配企業ですが、この記録は今後も伸び続けることでしょう。

例え株価の上昇が市場平均より低迷したとしても、配当金をうまく再投資していけばトータルリターンは大きくなるのではないでしょうか。

 

先にも述べたように、下半期はホリデーシーズンがあるので、スパイスやシーズニングの需要が増えます。

マコーミックにとってはさらなる稼ぎ時がやってきます。健闘に期待したいですね。

 

トランプさんに余計な邪魔されないことを祈ります!

 

 他の記事の紹介です。

7月から決算発表シーズンに突入します。主要企業の決算スケジュールをまとめています。

 マコーミックはAIを使ってフレーバーの開発を行っています。これも売り上げ拡大に繋がるでしょうか。

 

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