マイクロソフト(MSFT) 2019年Q3決算 Azure,Office365が好調で株価は最高値を更新
クラウド・プラットフォーム Azureの成長が続くMicrosoft(MSFT)。
このAzureは「空色」「青空」と言う意味です。
2019年Q3の決算はその名が示す通り、晴れ渡る空のような好決算でした。
株価も青天井の如く上昇中です。
マイクロソフト 2019年Q3決算 好決算で株価も最高値を更新
Microsoft(MSFT)は4月24日に2019年Q3の決算を発表しました。
■Microsoft 2019年Q3 決算結果
売上高(Revenue)は約306億ドルで前年同期から14%の増加。
EPS(1株あたりの利益)は1.14ドルと前年から20%の増加です。
どちらも市場予測を上回る好決算でした。
クラウド・プラットフォーム Azureはもちろん、WordやExcel等ソフトウェア・サービスをパッケージ販売型からクラウド上で提供する形態に転換したことが、業績の向上に繋がっています。
この力強い結果を受けて、株価も上昇しました。
■マイクロソフト(MSFT) 株価チャート(2019年4月26日)
過去最高値を更新しました。
売らないで良かった~~。
マイクロソフト 2019年Q3 事業別の業績
決算の内容を事業別に見てみましょう。
Inteligent Cloud
「Inteligent Cloud」部門はAzureやサーバ製品を扱う部門です。
売上、営業利益ともに前年比20%以上の増加でした。
好調の要因はもちろんAzureです。売上高は前年から73%増加しています。
Amazonのクラウド・プラットフォームであるAWSの方がシェアは大きいですが、それを上回るスピードで成長を続けています。
既に、フォーチュン誌が企業の総収入に基づいて選ぶ「フォーチュン500」に含まれる企業のうち、95%以上がAzureを使っているようです。
また、先進国だけでなく世界中の国で利用可能とすることを目指していて、最近では南アフリカで大規模なデータセンタを開設してAzureを使えるようにしています。
AzureでAIやIoTのサービスを実現するための製品も数多く開発していますし、今後もAzureが業績の鍵となるのは間違いないでしょうね。
なお、Azure以外のServer productsの売り上げは前年から7%の増加でした。
Productivity and Business Processes
「Productivity and Business Processes」は主にOffice製品を扱っています。
売上は14%、営業利益は28%増加しています。
成長を主導しているのはOffice365です。Office製品をクラウド上で提供するようにしたもので、利用者は利用期間に応じて料金を支払います。
従来の「売ったら終わり」なパッケージ販売型と異なり、継続的な収入を利用者から得ることができます。サブスクリプショナル型のビジネスです。
法人用のOffice365の売り上げは前年から30%増加。アクティブユーザ数は1億8,000万ユーザを超えました。
また、ビジネス特化型のSNS Linkedlnも好調で、売り上げが27%増加しています。
他に、ERPやCRMの業務アプリケーション・サービスをクラウド上で提供するDymaics 365の売上も43%増加しました。
特にOffice製品はビジネスでは必須のソフトウェアと言って過言ではないです。
それをサブスクリプショナル化して、継続的に課金させることに成功したことが最近のMicrosoftの強みでしょう。
Office製品が唐突に使われなくなるとは考えづらいので、この先も安定した収益をもたらしてくれそうです。
More Personal Computing
「More Personal Computing」はWindowsやSurface、Xboxを扱っています。
売り上げは8%、営業利益は25%の増加です。
法人用のWindows OEMの売り上げが15%増加しました。
前期はハードウェアメーカのチップ供給が不足してPCの出荷が減少したことで、そのPCに入るWindowsの売上も低迷しましたが、今期はチップ供給が回復したので売上が増えたようです。
他にはSurfaceの売上が25%の上昇と好調。Xboxをはじめとしたゲーム事業の売り上げは5%の上昇でした。
マイクロソフトは株主還元もしっかり。安定した成長に期待。
FAAMGと言う言葉でFacebookやAmazon,Google等のハイテク企業と比較されるMicrosoftですが、Microsoftが一番安定している気がします。
MicrosoftはQ3に109.6億ドルのFree Cash Flowを生み出しました。そして、自社株買いと配当金で株主に74億ドルを還元しています。
配当利回りは1.4%程度と決して低配当ではありません。元々は高配当株を集めたETF「VYM」の構成銘柄でした。
Appleもそうだと思いますが、他の無配のハイテク銘柄と比べると株主還元力が強く、株価の変動もそこまで大きくないです。
それにMicrosoftは個人向けより法人向けが強いと思います。
個人向けのサービス・製品は不況になった時のあおりを食らいそうですが、Officeは不況でも使うでしょうし、一度Azureを使ってサービスを構築したら、Azureを長期間使い続けることになると思います。
ド短期でAWSに移行とかやらないでしょう。面倒ですしね。
だから、Azure,Officeでビジネスのサブスクリプショナル化への転換を果たしたMicrosoftは、今後も継続的かつ安定した収益を期待できるのではないかなと思っています。
安直すぎるかな?
兎にも角にも、この快晴が少しでも長く続いてほしいものです。
他の記事の紹介です。
長期投資に重要な株主還元力。マイクロソフトは長期投資に向いている銘柄だと思っています。
Visaも自社株買いで株主に還元してくれる会社です。決算は安定した結果でした。
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