マイクロソフト(MSFT) 2019年Q4決算 売り上げも株価も過去最高値を更新
マイクロソフト(MSFT)の2019年Q4決算が発表されました。
不景気知らずのAzure+Office365のおかげで、売上も株価も過去最高値を更新。
Office365を持つマイクロソフトは、今後も長期投資先として期待ができそうな銘柄です。
マイクロソフト 2019年Q4決算 売上、利益ともに市場予測を超える
7月18日に発表された、マイクロソフト(MSFT)の2019年Q4の決算結果です。
■マイクロソフト 2019年Q4決算
売上(Revenue)は337億ドルで前年から12%増加。調整後EPSは1.37ドルで前年から21%増加です。
市場予測は売上が327億ドル、EPSが1.21ドルだったので、売上、EPSともに市場予測を大きく上回る結果となりました。
業績を引っ張ったのは、もちろんAzureとOffice365です。
■部門別 売上、営業利益
部門毎の売上と営業利益です。
Office365を扱う「Productivity and Business Processes」部門は売上が14%、営業利益が25%増加しています。
特に法人用のOffice365が好調で、売上が前年から31%増加しました。
他にもビジネスに特化したSNSである「LinkedIn」の売り上げが25%の増加。
ERPやCRMの業務アプリケーション・サービスをクラウド上で提供するDymaics 365の売上も45%増加と、強い伸びを示しています。
Q3の売上の伸びも同じ程度だったので、高い成長を継続できているようです。
「Productivity and Business Processes」部門以上に高い成長を見せつけるのが、クラウドプラットフォームのAzureを販売する「Inteligent Cloud」部門です。
こちらは売上が19%、営業利益が15%増加です。
Azureの売上は前年から64%の増加と、相も変わらず高い成長を継続しています。
ただ、2018年Q4の時は売り上げが89%伸びていたので、成長速度は鈍化の傾向にあります。
Xbox等のゲーム事業やSurfaceを手掛ける「More Personal Computing」部門の売上は4%の増加にとどまりました。
Surfaceの売上は14%増加と好調だったのですが、ゲーム事業の売上が10%減っています。特にXbox本体の売上は48%も減ったようです。
Xboxを除いてすべての事業が絶好調なマイクロソフト。
2019年度全体での売上は1258億ドル、約158兆円です。
これは過去最高の売上です。マイクロソフトにとって特別な1年間だったようですね。
これからも成長するOffice365 マイクロソフトは長期投資先として有望か?
マイクロソフトの株主にとっても、2019年度は特別な1年間だったのではないでしょうか。
■MSFTとS&P500の株価チャート
ここ1年間のマイクロソフト(MSFT)とS&P500の株価チャートの比較です。
S&P500を大きく上回るパフォーマンスで、過去最高値を更新中です。
マイクロソフトは株主還元にも積極的な企業で、今期も77億ドルを株主に還元しました。42億ドルが自社株買い、35億ドルがは配当によるリターンです。
この額は前年から45%も増えています。
自社だけでなく株主にも恵みの雨を降らせてくれる素敵な会社です。
今後も株価が天井知らずで上昇していく、、、かどうかは誰にも分かりませんが、マイクロソフトの業績は今後も大崩れしないと思います。
AzureとOffice365は世界中でユーザを継続的に確保しています。
2019年度はスーパーマーケットの大手「クローガー」、薬局チェーンの「ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス」、そして、エクソンモービル等の大企業がAzureを利用することに合意しています。
7月18日には、AT&TともAzureとOffice365の利用で合意しました。
AT&Tの従業員25万人がOffice365を使うことになります。これは5年間の契約で総額20億ドルと伝えられています。
さらに注目なのはJEDIプロジェクトです。これはアメリカのペンタゴン=国防総省のクラウド案件です。
契約先はマイクロソフトとAWSを擁するAmazonのどちらかに絞られました。
もし、マイクロソフトが受注すれば、総額100億ドル規模の契約をゲットすることになります。契約先は8月に決定する予定なので、要注目です。
JEDIはどっちに転ぶかは分かりませんが、マイクロソフトの強みは法人に強いところだと思います。
クラウド上でOffice製品を利用可能としたOffice365は、一度企業と契約してしまえば、長期間の利用が見込まれ、その間に継続的な売上を確保することができます。
これが一般ユーザであれば、不景気になると利用を止めてしまう恐れがあります。
ですが、企業は「高いからや~めた」なんて判断を即決するわけにも行きません。
慣れ親しんだOffice製品の代用を見つけて、移行するのにもかなりのコストがかかるでしょうから。
なので、Office365を抱えるマイクロソフトは不景気になっても、そこそこ安定した売り上げを確保できるのではないかと予想しています。
クラウド・プラットフォームとしてのAzureは、競合であるAmazonのAWSのシェアには及びません。
でも、そのクラウド上で動くOffice365には競合は殆どいないでしょう。
Office365があるからこそ、マイクロソフトは今後も株主にそれなりのリターンを還元してくれると思います。
少しばかりの株価下落で手放さずに、そのお金の雨を浴び続けたいです。
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