ニッセイ外国株式が信託報酬を引き下げ eMAXIS Slim先進国とのコスト争い再び
インデックスファンドの低コスト化競争は止まらない!
ここ最近、信託報酬の引き下げを発表するファンドが相次いでいます。
中でもニッセイアセットマネジメントは、計6ファンドの信託報酬の引き下げを敢行してきました。
もちろん「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」も対象です。
ニッセイ外国株式インデックスファンドの信託報酬が税抜きで0.1%を切る
ニッセイアセットマネジメントは、2019年6月27日からインデックスファンドの信託報酬を引き下げると発表しました。
対象は次の6つのファンドです。
■ニッセイ外国株式インデックスファンド
0.11772%(税抜:0.109%)
⇒0.107892%(税抜:0.0999%)
■ニッセイ外国債券インデックスファンド
0.1836%(税抜:0.17%)
⇒0.1512%(税抜:0.14%)
■ニッセイ国内債券インデックスファンド
0.15012%(税抜:0.139%)
⇒0.1296%(税抜:0.12%)
■ニッセイTOPIXインデックスファンド
0.17172%(税抜:0.159%)
⇒0.152%(税抜:0.14%)
■ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
0.17172%(税抜:0.159%)
⇒0.152%(税抜:0.14%)
■ニッセイ日経平均インデックスファンド
0.17172%(税抜:0.159%)
⇒0.152%(税抜:0.14%)
何と言っても注目なのは、先進国に投資する「ニッセイ外国株式インデックスファンド」の信託報酬引き下げです。ついに税抜で0.1%を切ってきました。
「ニッセイ外国株式」は同じ先進国に投資する「eMAXIS Slim先進国株式」と激しいコスト争いを繰り広げてきましたが、この引き下げで「eMAXIS Slim先進国株式」の信託報酬 0.11772%(税抜0.109%) を下回ることになります。
「ニッセイ外国株式」は純資産が1,100億円を超える人気ファンドですが、最近は低コストを売りにする「eMAXIS Slim先進国株式」に人気面で逆転されたような感を受けます。
ですが、この信託報酬の引き下げで人気を奪い返すかもしれませんね。
私はインデックス投資を始めた2015年末から「ニッセイ外国株式」を積み立てし続けていますが、この信託報酬引き下げのニュースは望外の嬉しさです。
「もう、これ以上の引き下げは無理じゃない?限界じゃない?」と勝手に思ってたもので。。。
「eMAXIS Slim先進国」に浮気しなくて良かったです!
楽天VTI、eMAXIS Slim米国株式のコストも引き下げられる
ニッセイアセットマネジメント以外の会社も、相次いでインデックスファンドのコスト引き下げを発表しています。
まず、全米の株式に投資する「楽天・全米株式インデックスファンド(楽天VTI)」の運用管理費用が引き下げられました。
これは、楽天VTIの投資対象であるバンガード社のETF VTIの経費が年0.04%から0.03%に引き下げられたためです。
楽天VTIの実質的な信託報酬は0.1696%(税込)から0.1596%(税込)に下がりました。
そうなると黙っていないのが、eMAXIS Slimシリーズの「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」です。こちらは6月14日に信託報酬が引き下げられます。
現在の0.1728%(税抜 0.16%)から0.162%(税抜 0.15%)に下がります。
大和証券投資信託のiFreeシリーズも信託報酬を引き下げます。
「iFree日経225インデックス」と「iFree TOPIXインデックス」が0.17172%(税抜 0.159%)から0.1512%(税抜 0.14%)に引き下げ。
「iFree日本債券インデックス」は0.1512%(税抜 0.14%)から0.1296%(税抜 0.12%)になります。
信託報酬の引き下げラッシュですね。
気になるのはeMAXIS Slimシリーズの動きです。
楽天VTIのコスト引き下げは5月14日に発表されたのですが、その1週間後の5月22日に「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の信託報酬の引き下げが発表されています。
ぴったりと後をつけるeMAXIS Slimシリーズ。
と言うことは「eMAXIS Slim先進国株式」も「ニッセイ外国株式」に対抗して信託報酬を引き下げてくるのでは?
「ニッセイ外国株式」の信託報酬引き下げの発表は5月22日だったので、そろそろ引き下げてきたりして。。。
インデックスファンドの低コスト化は、私たち個人投資家の利益に確実に結び付くものです。
「ニッセイ外国株式」と「eMAXIS Slim先進国株式」、「楽天VTI」と「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」。
最終的にどちらがより低コストなファンドになるかは分かりませんが、このコスト競争が優れたインデックスファンドを生み出す糧になるのであれば大歓迎ですね。
各ファンドで切磋琢磨していく様を注視していきたいものです。
でも、せっかく引き下げた信託報酬も消費税が上がると相殺されてしまうんですよね。
ファンドの努力を無に帰す消費税。インデックスファンドだけ免除してくれないものだろうか。。。
他の記事の紹介です。
ニッセイ外国株式の資金流入額はeMAXIS Slim先進国を下回るようになってきました。eMAXIS Slim先進国の乗り換えが必要かを考えてみました。
楽天VTIは信託報酬だけでなく、実質コストも改善される可能性があります。実質コストの途中経過は期待ができるものでした。
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