株価下落に備えて対応できることは唯一つ。ポートフォリオを維持すること。
米国経済は後退期(リセッション)に近づいていると言われています。
その時が来たら株価が下落して、私の資産は大きく損なわれてしまうのでしょう。
そんな未来への怯えと、「まだ上がるよね?」という相反する気持ちを持ちながら投資を続けているわけですが、株価下落に備えて私たちにできることってあるのでしょうか?
そんな疑問について、今回もバンガード社のブログから教えを請いました。
株価下落に備えて唯一できること。それは「リバランス」です。
そこには投資において最も大切なことが含まれています。
株価下落時に売ってはいけない
やるべきことの前に、やってはいけないことを抑えておきましょう。
それは株価下落に直面した時、慌てて保有株を売ること。それによって保有株数を大きく減らしすぎてしまうことです。
なぜなら、株価の動きが変わるのは突然だからです。
■6月にS&P500は急反転する
これは直近6カ月間のS&P500のチャートです。
5月に入って株価は下落し、5月末には200日移動平均線を下回るところまで行きました。青い〇が付いている個所です。
「まさか!このまま下落への道を辿るのか!?」
と思ったかどうかは別として、翌日から株価は急反転。
2週間も経たないうちにS&P500は過去最高値を更新してしまいました。
仮にこの時、保有している株数を大きく減らしていたら、結果的には損をしていたことでしょう。
株価が下がり始めたら持ち株を売って、上がり始めたら買い戻す。
そんなことができれば理想ですが、それは凄腕のデイトレーダー、スイングトレーダーのなせる技。
月に1、2回投資資金を放り込んでいるだけの私には無理な芸当です。
それよりは株価の下落にじっと耐え、再び上がるのを待っていた方が効率的なのでしょう。
大切なのはポートフォリオを決めること。株価の下落に備えて定期的にリバランスを。
そうは言っても、せっかく積み上げた自分の資産が溶けるのは不安なもの。
できれば、株価が下がる前に一部でも利益を確定して損失を抑えたいものです。
でも、いくら売ればいいのでしょうね?
前述のとおり、売却しすぎると株価の上昇機会を逃してしまうことになります。
バンガード社はこの悩みの解決方法として、定期的なリバランスを推奨しています。
例えば、自分の目標とするポートフォリオが株式70%、現金30%だったとします。
定期的にポートフォリオをチェックして、株式比率が75%を超えたら一部を売却して比率を元に戻します。(バンガードは5%乖離したらリバランスすることを勧めています)
ポートフォリオの株式比率が上がったということは、世間的にも株価が好調な時でしょう。
その時にリバランスすることで、株価が下がる前に利益が確定され、その後の下落に備えることができます。
この手法であれば、何株を売却するか迷うこともありません。
直感で株数を減らしすぎて、その後の機会損失を招くリスクを回避できます。
リバランスが機械的に株価急落前の備えを行うことに繋がるのです。
できれば、この方法はNISAやつみたてNISA等の非課税口座枠で行いたいところです。
通常の口座だと売却益の約20%は所得税で持っていかれてしまいますが、NISA等の非課税口座であれば、所得税を気にせずにリバランスができるからです。
このリバランスを実行するにはもっと重要なこと、、と言うか前提条件があります。
そして、それが投資において最も大切なことに繋がります。
それは、自分にとって最適なポートフォリオを決めることです。
この「ポートフォリオ」と言う基準が無ければ、リバランスという行動を実行することすらできません。
人によってリスク許容度は異なるので、最適なポートフォリオを見つけるのは難しいです。
だけど、投資をするのであれば仮でも良いので、基準となるポートフォリオを決めておかなければなりません。
基準が無ければ直感に頼って売買せざるを得ません。
利益を欲張りすぎて株価急落時に大ダメージを食らうこともあれば、慎重に利益確定をしすぎて機会損失を招くことにも繋がるでしょう。
自分の中で基準となるポートフォリオを持っていればこそ、感情に流されることなく機械的に利益確定をして将来に備えることが可能になります。
長期投資において一時の感情による売買は最大の敵です。
この強敵に打ち勝つために、自信が持てる「ポートフォリオ」=「投資基準」を確立し、維持していく。
私のようなプロでもない投資家が株価下落に備えて対応できることは、この1点に集約されるのではないかと思います。
他の記事の紹介です。
米国株は過去にどれだけ下落しても、20年待てば100%利益をもたらしてくれました。長期投資に最適な投資先です。
移動平均線を基準にして投資金額を増減させたりするのも面白いと思います。
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