世界の株価の動きを週足チャートで知ろう。今買うならS&P500?新興国?
『昨日もS&P500が上がっている。やっぱり米国が最強!』
『いやいや。これからは新興国でしょ。アメリカの利上げも停止したし。これに米中貿易摩擦が緩和されれば。。。もう万年含み損投資家なんて言わせない!』
目まぐるしく動きまくる世界の株式指数。
インデックス投資は、株式指数が長期的には右肩上がりに成長することを前提として、世界各国の株式指数への連動を目指す投資手法です。
このインデックス投資を実践している人の中には、毎月一定額を投資している人も多いと思います。
でも、"長期的に見れば"右肩上がりに上昇するなら、短期的に値段が下がった時にスポットで多目に仕込めば、パフォーマンスが少し良くなるのでは?
そんな不純?な気持ちを抱き、世界の株式指数の値動きを調べてみました。
先進国、米国、新興国、日本。
インデックス投資の投資先は、これらの株式指数がメインだと思います。
この指数の値動きを週足チャートでチェックしました。
週足チャートなら、先週は上昇傾向だったのか、下落傾向だったのかが分かりやすいです。
来週スポット投資するか決める際の参考になるかも。
米国の株式指数 S&P500
まずは世界経済の主役である米国の株式指数 S&P500です。
インデックスファンドでは「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」がこの指数を採用しています。
ここではS&P500に連動するETFである「iShares S&P500 ETF(IVV)」のチャートを掲載します。
■S&P500 週足チャート(2年)
黄色の線は13週の移動平均線。青色は26週、赤色は52週です。
〇で囲っているところを見ると、2019年に入ってから陽線を示す赤色の棒線が続いています。
これは1週間の始値を、その週の終値が上回ったことを示します。
年が明けてから、毎週株価が上昇を続けているということです。
他にも、株価が52週移動平均線を突破、13週移動平均線の下向きも解消されつつあり、上昇ムードが漂っています。
これはFRBのパウエル議長が利上げの一時停止を示唆したこと、アメリカの政府機関閉鎖解除の目途が立ったこと、そして米中貿易交渉がうまく進展しそうと予想されていることが好感されたものです。
米中貿易交渉はトランプ大統領が「交渉は順調」と言っているらしいです。
信用できるんですかね。
貿易というより、知的財産の保護とかが最重要議題ですが、そこに妥協点を見出しているのでしょうか。
交渉期限とされている3月1日までは油断しない方がいいかな?
3月になったら「やっぱり妥結できなかった~」とかで株価が急落する未来が待っているかも。
先進国の株式指数 MSCIコクサイ
次は先進国の株式指数であるMSCIコクサイ指数です。
インデックスファンドでも人気の「eMAXIS Slim先進国株式」や「ニッセイ外国株式」が採用する指数ですね。
ここではMSCIコクサイに連動するETFである「iShares MSCIコクサイETF」のチャートを掲載します。
■MSCIコクサイ週足チャート(2年)
MSICコクサイ指数の70%近くはアメリカの株式なので、値動きはS&P500とほぼ同じです。
ただ、こちらは株価が52週移動平均線より下にあります。S&P500よりは弱い値動きです。
これは、昨年からアメリカ以外の先進国が低迷していたからです。
■米国、ヨーロッパ、オーストラリアの1年チャート
赤色がS&P500。緑はオーストラリアの株式に連動するETFであるEWA。青はヨーロッパの株式に連動するVGKです。
ヨーロッパもオーストラリアも2018年は全く上がらず、アメリカよりも早く下落局面に突入しました。
2019年には反発していますが、ヨーロッパはEUがユーロ圏の経済見通しを下方修正する等の悪材料が出ています。
そのせいか、アメリカより株価の上昇が弱いですね。
先進国株式指数はアメリカ以外の国にどれだけ期待できるのか、という点が悩みどころです。
私も「ニッセイ外国株式インデックス」に投資していますが、アメリカ以外の先進国はいるのか??とよく思います。
新興国の株式指数 MSCIエマージング
新興国の株式指数 MSCIエマージングです。「eMAXIS Slim新興国株式」が採用する指数です。
ここで掲載するのは「iShares MSCIエマージングETF」です。
■MSCIエマージング 週足チャート(2年)
1月は絶好調だった新興国。
しかし、〇で囲っているところを見るとわかるように、2月に入って下がってきました。
陰線を示す青い棒が出ています。これは週の終値が週の始値を下回ったことを示します。
52週移動平均線に跳ね返されていますね。
このチャートだけ見ると、来週以降も下がり続ける可能性があるので、今すぐに買い増ししたくはないです。
ただ、13週移動平均線が完全に上向きになりましたから、基本的には上昇トレンドに入りつつあると思います。
次に上昇が見られれば、少し多めに投資するのも面白そうです。
新興国各国の株式指数を見ると、インドの株価が下落しています。
■インド SENSEX指数 日足チャート
インドの主要株式指数である、SENSEX指数の日足チャートです。
1月は上昇していたのですが、2月は下落が続いています。
IT関連、金融関連の業績が良くなかったのが、嫌がられているようです。
米中貿易交渉の行く末を見守って、利確している人が増えているのも影響しているようです。
チャートだけ見るとそろそろ反発しそうな感はあります。
私はインドのETFであるEPIを保有しているので、ここらで耐え忍んで頂きたい。
「え?反発しそうなら、買い増ししろって?」
そ、そんなの、怖くてできない。。。
インドは春に総選挙を控えています。そこでモディ首相の与党が勝てるのか?その結果、株価はどちらに動くのか?
それを見るまでは、大きく買うのは危険な気がしています。
一方で、中国の株価は好調です。
■上海総合指数 日足チャート
上海総合指数の日足チャートです。
昨日は下がりましたが、米中貿易摩擦の緩和、中国政府の景気刺激策が期待されて、株価が急上昇しています。
MSCIエマージングで 最も比率の高い国は中国です。新興国のインデックスファンドに投資する場合、中国の株式指数は要注目ですね。
日本の株式指数 TOPIX
最後は日本の株式指数 TOPIXです。
■TOPIX 週足チャート(2年)
他の指数より下がっていますね。
52週移動平均線はもちろん、26週移動平均線を大きく下回っています。
1月は反発しましたが、2月に入って息切れが見えます。
これも、米中貿易交渉の行方の見守り待ちでしょうか。
大きく下がっているので、スポット買いしても面白いかもしれません。
今すぐ投資するならS&P500。新興国の反発を待つのも面白い。
主要な株式指数を見てみましたが、やはりS&P500の強さが際立ちます。
今すぐに投資するのであれば、S&P500がよさそうです。
52週移動平均線を突破したので、このまま上がり続ける可能性もあると思います。
冒頭に述べた「安値で仕込む」ことを考えると、新興国へのスポット投資も面白そうと思いました。
13週移動平均線が完全に上向きになったので、株価が再反発したら買ってみようかな?
ただ、米国も新興国も、株価が上昇するかは米中貿易交渉の行方次第だと思います。
3月1日の交渉期限までは、大きく買うことは控えるべきでしょうね。
どんな局面でも、いつもより多く買い増しするのは、リスクが伴うものだと思います。
投資金額を増やすにしても、自分のリスク許容度を超えない、ほどほどの金額に留めておきたいです。
他の記事の紹介です。
もっと長期の値動きを見たい場合は、月足の10年チャートを見ています。
米国、先進国、新興国の株式指数に連動するETFの月足チャートを掲載しています。
【米国株式指数】
【先進国株式指数】
【新興国株式指数】
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