たわらノーロード先進国株式が信託報酬引き下げ。実質コストは最安か?
インデックスファンドの低コスト争いをリードしてきた「eMAXIS Slim先進国株式」と「ニッセイ外国株式」に強力なライバルが現れます。
アセットマネジメントOneが販売する「たわらノーロード 先進国株式」です。
「たわらノーロード 先進国株式」は10月1日から信託報酬を0.0999%(税抜き)に引き下げます。
実質コストにおいては「eMAXIS Slim先進国株式」と「ニッセイ外国株式」を下回る可能性が大です。
少しでも低コストなインデックスファンドを求める人にとって、要注目な存在へと変貌を遂げそうです。
10月1日から「たわらノーロード先進国株式」の信託報酬が0.0999%(税抜)に引き下げ
「たわらノーロード先進国株式」はその名の通り、先進国の株式に投資するインデックスファンドです。
「eMAXIS Slim先進国株式」や「ニッセイ外国株式」と同じMSCIコクサイ指数に連動するように設計されています。
今までの信託報酬は0.20%(税抜)でしたが、10月1日から0.0999%(税抜)へ引き下げられます。
10月から消費税10%が適用されるので、税込みでは0.10989%です。
これで、「たわらノーロード先進国株式」の信託報酬は「eMAXIS Slim先進国株式」や「ニッセイ外国株式」と同等となります。
「ニッセイ外国株式」の信託報酬は0.10989%(税込)で「たわらノーロード先進国株式」と同じです。
「eMAXIS Slim先進国株式」の信託報酬も同じすが、こちらは純資産500億円からの信託報酬がさらに引き下げられます。純資産500億円からの信託報酬は0.10439%(税込)です。
「たわらノーロード先進国株式」の信託報酬は「ニッセイ外国株式」と同じになりますが、「eMAXIS Slim先進国株式」には少し及ばないといったところです。
実質コストでは「たわらノーロード先進国株式」が有利?
これだけ見ると、
「な~んだ。結局、eMAXIS Slim先進国株式の方が低コストか~。」
「もっと下げないとeMAXIS Slimに勝てないよ?」
そんな感想を抱いてしまいますね。
でも、信託報酬以外のコストを加味した実質コストでは「たわらノーロード先進国株式」の方が優位に立ちます。
■先進国株式インデックスファンドの実質コスト比較
「たわらノーロード先進国株式」、「eMAXIS Slim先進国株式」、「ニッセイ外国株式」の信託報酬と他のコストを比較してみました。
信託報酬以外のコストは、直近の交付運用報告書から抜粋しています。
実質コストでは「たわらノーロード先進国株式」が最も低いです。eMAXIS Slimより0.035%安い。
こうして見ると、eMAXIS Slimは有価証券取引税の割合が高くなっています。
有価証券取引税は株式を売買するたびに発生する税金です。売買の回数が多いのでしょうか?
「ニッセイ外国株式」はその他費用が高いです。
運用報告書を見ると、その他費用0.064%のうち、0.051%が保管費用でした。海外の保管銀行に支払う手数料が高いようですね。
それに対し、「たわらノーロード先進国株式」は信託報酬以外の全ての運用コストをeMAXIS Slimやニッセイより低く抑えることができています。
たわらが運用上手なのか、eMAXIS Slimとニッセイの運用に問題があるのかは分かりません。
ただ、この結果を見ると、
「インデックスファンドなら、迷わずeMAXIS Slim !」
と結論付けることはできないですね。
0.035%のコスト差を誤差と思うのか、高いと思うのかは人それぞれですが、先進国に投資するインデックスファンドを検討する場合、「eMAXIS Slim先進国株式」や「ニッセイ外国株式」だけでなく、「たわらノーロード先進国株式」も有力候補として考える必要が出てきました。
他の記事の紹介です。
SBIアセットマネジメントはVOOに投資するインデックスファンドを販売します。
その信託報酬は業界最低コスト。コスト争いにおけるeMAXIS Slimシリーズの牙城が崩れつつあります。
楽天VTIも実質コストを低く抑えることに成功しました。こちらもeMAXIS Slimに負けていません。
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