米中貿易摩擦に強い米国株は公益と生活必需品セクターか
盛り上がって参りました。米中貿易摩擦。
世界経済の先行きを懸念してか、S&P500も上がったり下がったりです。
そんな中、米国株はディフェンシブな銘柄が好調なようです。
金融や資本財セクターの株価が下がる一方、公益セクターと生活必需品セクターは株価を伸ばしています。
米中貿易摩擦で公益、生活必需品セクターが上昇。保有銘柄 AWKも好調。
5月13日から5月17日のS&P500のセクター別パフォーマンスを比較すると次のようになります。
■5/13~5/17 業種別の騰落率
公益、生活必需品といった景気への耐性が強いと言われるセクターが上昇しました。
一方で金融は長期金利の低下を受けて下落。資本財は中国と取引が多い企業が多いから下落しています。
公益、生活必需品が買われているのは、今後のアメリカの利下げを見込んでいるのかもしれません。
「金利が下がりそうだから、高配当株買っておけ」
みたいな感じで、高配当な銘柄が多い生活必需品、公益セクターが買われているように思えました。
ちなみに、銘柄別で見ると株価騰落率の上位5社は、「シスコシステムズ」、「AT&T」、「ネクステラエナジー」、「フィリップモリス」、「アッヴィ」でした。
シスコシステムズは決算が良かったためです。それ以外はディフェンシブな銘柄です。
逆に悪かったのは、「エヌビディア」、「キャタピラー」、「モルガンスタンレー」、「テキサス・インスツルメンツ」、「クアルコム」です。半導体メーカが多いですね。
私も公益セクターのAmerican Water Works(AWK)を保有していますが、こちらも好調です。
■AWK 株価チャート(6ヶ月間)
アメリカが中国へ追加関税発表したあたりから株価が跳ねました。
米国で水道事業を展開するAWKに米中貿易交渉が影響するとも思えないですからね。だから、買われているのでしょう。
公益や生活必需品のウエイトを高めるのもリスクか?
こういうデータを見ると、ディフェンシブ銘柄を多く買いたくなります。
でも、公益や生活必需品セクターの比率を高めすぎるのもリスクだと思っています。
これらのセクターは年初来ではS&P500を下回っています。
今は一時的に良くても、長期的に見れば市場平均を下回ってしまうかもしれません。
■VOO,VDC,VPU 配当込みリターン(2010年~)
これはS&P500のETF VOO、生活必需品セクターのETF VDC、公益セクターのETF VPUのリターン(配当込み)を比較したものです。
2010年からの比較ですが、VDC,VPUは配当込みにしてもS&P500を下回っています。
どのセクターが強いかはその時々によって入れ変わります。特定のセクターばかり好んでいると、景気が良い時のリターンを逃してしまうかもしれません。
この先、米中貿易摩擦がどの方向に向かうのか?
その時、どのセクターが相対的に強いのか?
予測するのは不可能でしょう。
そこを考えることに時間を割くより、S&P500やVTIのような市場平均と連動するETF、投資信託を中心に買い続けてホールドするのが良さそうです。
他の記事の紹介です。
どのセクターが強いか考えるより、株価が下落したときに耐えることを考えたいです。長期投資では株価下落に耐えないとリターンを得ることができません。
American Water Worksは7年連続増配中です。株価は絶好調ですが、コスト削減が課題です。
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