【米国株】VGT,VOX,VCR の株価チャート,配当利回り,ポートフォリオ比較
『情報技術』『コミュニケーション・サービス』『一般消費財』
米国株のこの3つのセクターには、私達が日常的に使用している製品・サービスを展開する企業が多数含まれています。
例えば、マイクロソフトやAppleは「情報技術」、GoogleやFacebookは「コミュニケーション・サービス」、Amazonやスターバックスは「一般消費財」と言ったように、世界を席巻する米国企業がこれらのセクターに集中しています。
この3つのセクターにまとめて投資できるETFとして、バンガードが販売するVGT(情報技術)、VOX(コミュニケーションサービス)、VCR(一般消費財)があります。
さて、この日本人にもお馴染みの企業で溢れるセクターの実力は如何に?
各ETFのポートフォリオ、株価チャート、配当込みのリターンを比較しました。
VGT,VOX,VCRのポートフォリオ
最初にVGT,VOX,VCRの上位10銘柄を見てみます。
■VGT 上位銘柄(2019.05.31)
情報技術セクターETF「VGT」の上位銘柄です。
「情報技術」の名が示す通り、Microsoft、AppleといったIT企業が1位、2位を占めます。
注目なのは3位のVisa、4位のMastercard、そして9位のPaypalのように決済関連の企業が上位に名を連ねている点です。
この3社は世界の決済が電子決済に移行する恩恵を受けて、今後も成長を続けると予測されています。
これからはIT企業同様、決済関連企業も米国株の牽引役を担うのかもしれません。
それ以外の企業も世界中で製品・サービスを展開しています。
VGTは米国が世界に誇るテクノロジーを有する企業の集合体と言えるでしょう。
■VOX上位銘柄(2019.05.31)
コミュニケーション・サービスセクター「VOX」の上位銘柄です。
このセクターは2018年に大きな銘柄入れ替えがありました。
現在はGoogleとFacebookで3割以上を占めます。
他にディズニーやNetflixといったエンターテイメント系の企業もこのセクターに入ります。9位のアクティビジョン・ブリザードもゲーム開発会社ですね。
その一方でベライゾンやAT&Tのような伝統的な通信事業社もこのセクターに入ります。この2社はディフェンシブ銘柄の代表的な存在です。
Google,Facebook,Netflixといったグロース株の代名詞的存在とディフェンシブ銘柄が混在してるのがこのセクターの特徴です。
なんか、株価の値動きが中途半端な感じになりそうですね。
■VCR上位銘柄(2019.05.31)
一般消費財セクター「VCR」の上位銘柄です。
Amazonが1位です。2位のホーム・デポはアメリカで住宅リフォーム用の製品を売っている会社です。
他にも私たちが良く利用しそうな会社が多く含まれています。
マクドナルド、ナイキ、スターバックスは日本でもお馴染みですね。
海外旅行の予約にブッキング・ホールディングスのBooking.comを使ったことがある人もいるのではないでしょうか。
消費者の購買意欲に影響を受ける企業が多いセクターです。
消費者のお財布が固くなると業績も下がってしまうでしょう。景気の影響を受けやすいセクターだと思います。
VGT,VOX,VCRの株価チャートを比較
続いてVGT,VOX,VCRの株価チャートを比較してみます。
■VGT,VOX,VCR,IVV(S&P500)の株価チャート比較(2009年1月~)
2009年からの株価チャートです。比較のためにS&P500に連動する「IVV」も載せました。
青色がVGT、黄色がVCR、赤色がVOX、黒色がIVVです。
VOXはS&P500を下回っていますが、前述のとおり2018年に大きな銘柄入れ替えがあったので、このデータは参考にならないです。
VGTとVCRのパフォーマンスは凄まじいですね。。。S&P500が霞んでしまいます。
ただ、株価の上昇スピードが速い分、下落幅も市場平均より大きくなる可能性があります。
■VGT,VOX,VCR,IVV(S&P500)の株価チャート比較(2018年10月~12月)
これは2018年末に株価が下落した時のチャートです。
この時のVGTとVCRは、IVVよりも下落幅が大きかったです。
ただ、その後は大きく回復しているので、下落に耐えられるのであればS&P500より大きなリターンをもたらしてくれるかもしれません。
VGT,VOX,VCRの配当利回りとトータルリターン
次は配当金を含めたトータルリターンを見てみましょう。
VGT,VOX,VCRの配当利回りはこんな感じです。
・VGT(情報技術)
・・・配当利回り 1.21%
・VOX(コミュニケーション)
・・・配当利回り 2.95%
・VCR(一般消費財)
・・・配当利回り 1.02%
S&P500の配当利回りは2%前後です。それに比べるとVGTやVCRの配当利回りは低いです。配当より株価の上昇で株主に還元するタイプの企業が多いせいでしょうか。
VOXは比較的高配当です。
FacebookやGoogle等の無配当株も多く含まれますが、ベライゾンやAT&T等の高配当株がカバーしてくれているのでしょう。
配当金を含めたトータルリターンを比較してみます。
■VGT,VOX,VCR トータルリターン(配当込)比較 (2009年1月~)
過去10年間の比較です。
赤がVGT、青がVOX、黄緑がVCR、黒がIVVです。
株価チャートの比較とあまり変わりませんね。VGT,VCRがS&P500を圧倒しています。
この10年間は米国の景気拡大期にあたります。その景気拡大期にVGT、VCRが如何に強いかが見て取れます。
恐らく、Facebook、Google、Netflixが組入れられたVOXも、これからは景気拡大期に強さを発揮するETFになるのでしょう。
世界の最先端企業にまとめて投資できるVGT,VOX,VCR
Amazon、Google、Facebook、Microsoft、マクドナルド、スターバックス、ディズニー。
これらの米国企業は、私たちの生活に欠かせないスペースを占めるようになりました。
そんな身近にある企業だからこそ、投資してみたいと言う人もいるのではないでしょうか。
VGT,VOX,VCRであれば、それらの企業にまとめて投資することができます。
VGT,VOX,VCRを買って、米国の最先端企業の株主になる。
何となく魅力的な響きですね。
時折訪れる株価の下落に耐えることさえできれば、大きなリターンをもたらしてくれるかも?
他の記事の紹介です。
こちらは、ディフェンシブに投資したい人向けのセクター別ETF VDC(生活必需品)、VHT(ヘルスケア)、VPU(公益)についての記事です。
VGT,VCRとは対照的なETFです。
株価チャートの比較は「Yahoo Finance」や「ETF Replay」のサイトが便利です。使い方を紹介しています。
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