Visa,Mastercardの株価は将来も上がり続けるか。ライバルは仮想通貨?
今日も世界のどこかで誰かがお金を使う。その瞬間瞬間で利益を出し続ける企業があります。
「Visa」や「MasterCard」といった決済ネットワーク業者です。
両社とも株価が順調に上がっていることもあり、米国株の中でも人気のある銘柄です。
果たしてVisaやMastercardへの投資は将来も安泰なのでしょうか。そこにリスクは潜むのでしょうか。
この点に関して、好対照な記事を見かけました。
一方は世界の電子決済の拡大とともに成長を続けるという予測。もう一方は仮想通貨がその座を脅かすのでは?という予測です。
Visa、マスターカード、Paypalの株価上昇スピードはFANGを超える
Bloombergの記事によると、Visa、MastercardにPaypalを加えた決済サービス業者について、アメリカのモルガン・スタンレー証券のアナリストが超強気な見方をしています。
Mastercard、Visa、Paypal。この3社の頭文字を取ってMVPと呼ぶらしいです。
このMVPの株価とFAANGの株価を2016年1月から比較すると、MVPの方が高い上昇率を示しました。
FAANGとはFacebook、Amazon、Apple、Netflix、Googleです。米国のグロース株の代名詞的な存在でしょうか。Appleは少し違うかもしれませんけど。
MVPとFAANGの株価を比較したチャートです。
Bloombergより引用
最も高い上昇率を示したのがPaypal、次がMastercard、その後にFAANG、Visaが続きます。
2018年末にFAANGが大きく売られてしまった時点で、MasterCardとPaypalが逆転した感じです。
私はVisaを保有しているのですが、Visaの上昇率が一番低いですね。
まあ、株価が上がりすぎるのも怖いので、この程度で十分満足ですが。
これらの決済サービス業者はネットワークのスピードや収容力アップの恩恵を受け、収益力が高まりコストも削減されることに強みがあると、モルガンスタンレー証券のアナリストは述べています。
例えば、Visaのネットワーク決済件数が2倍増えれば、Visaの利益も2倍になるだろうと。
大きな設備投資をせずとも決済件数が増えれば利益が増えるので、ヒット商品・サービスの有無に業績が左右されることはありません。
だから、今後も利益が継続的に拡大できることが期待できます。
そんな収益構造を持っていることが強みってことでしょう。
しかも、世界ではまだ現金支払いへの依存が高い状態で、全決済の50%が電子決済に移行できていない。それが年間6%の割合で電子決済にシフトしている状態だそうです。
だから、今後も電子決済の規模は拡大していき、MasterCard、Visa、Paypalはその恩恵を受けて成長するとのことです。
モルガンスタンレーは、2021年までにMastercardは17%、Visaは15%、Paypalは21%の利益増加が見込めると予測しています。
なんてバラ色の未来なんでしょう~。Visaに一点集中投資していいですか?
仮想通貨がVisa、Mastercardのライバル?
しかし、どんな好調な業界にもリスクはあります。
VisaやMastercardを脅かす存在としてよく仮想通貨が挙げられますが、こんな記事を見かけました。
「ビットコインは今後10年でVisa,Mastercard,Paypalを追い越す」
DataLightというサイトの記事ですが、これまた超強気な見方ですね。
ビットコインが伸びる理由の一つに手数料の安さが挙げられています。
このサイトによると、ビットコインの1トランザクションあたりの手数料は0.0005%であり、VisaやMastercardの決済手数料(0.13~0.4%)とは大きな差があります。
この手数料の安さが利用者の大きなメリットとなり、ビットコインは世界の主要な決済取引手段となると、このサイトでは予測しています。
10年でビットコインが主要な支払い手段になるとは、少し想像が追い付かないかもしれません。
ですが、クレジットカード決済の手数料の高さは以前から槍玉に上がっている問題です。
つい先日も、アメリカ最大のスーパーマーケットチェーン「Kloger」が、Visaの手数料の高さを不服に思ってVisaのカード決済の利用を停止してしまいました。
そして、このニュースを聞いたビットコインのライトニングネットワークの担当者がTwitter上で
「Klogerにビットコインのライトニングネットワークを導入してあげたい!」
とつぶやいたら、Klogerのお偉いさん?が
「商談しようぜ!」
的な返事をしたことで、Klogerがビットコインによる決済の導入を検討しているというニュースが出ました。
こういった流れを見ていると、VisaやMastercardが手数料への不満に対する対応を打たないと、いつの間にか仮想通貨に決済のシェアを取られてしまうのではと素人的には考えてしまいます。
キャッシュレス自体がなかなか浸透しない日本に住んでいると、ビットコインがメインの決算手段になるなんて夢のまた夢に思えてしまいますが、今後は新興国等でそういう動きが猛スピードで進むのかもしれません。
まあ、Visaホルダーの私にとってはVisaが仮想通貨による決済も扱って、その分野でもリーダになってくれることが一番いいのですが。。。。
そんなの仮想通貨の定義から外れちゃうかな?
どちらにしても、VisaやMastercardが今後も成長していけるように、変化する時代に対応していってくれることを願っています。
「打倒!ビットコイン?」
関連記事の紹介です。
「え、手数料?何か問題でも?」とばかりに、Visaは4月からアメリカで手数料を値上げします。
電車やバスに乗ってもVisaにお金がが入る時代です。タッチ決済は便利そうですね。
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