米国株 ゾエティス(ZTS)の2018年Q3は好決算 ペット用医薬品が好調
ゾエティス(ZTS)はアメリカの動物向けの製薬会社です。この分野では世界一のシェアを持っています。
私の保有銘柄の一つなのですが、先日2018年Q3決算が発表されたので調べてみました。
決算資料の表紙の写真です。癒されますね~。
2018年Q4決算はこちらに掲載しています。
ゾエティス(ZTS)はペット向け医薬品が好調で増収増益
ゾエティス(ZTS)の2018年Q3の売上、純利益、EPS(1株あたりの利益)です。
2018Q3 |
2017Q3 |
増減(%) | |
---|---|---|---|
売上高(億$) | 14.80 | 13.47 | 9.9% |
純利益(億$) | 3.47 | 2.98 | 16.4% |
EPS($) | 0.71 | 0.61 | 16.4% |
何れも前年より成長しています。売上高、EPSは市場予想を上回る好決算でした。
ゾエティスの事業は大きく2つに分かれます。「Livestock」部門と「Companion Animal」部門です。
Livestockは家畜、つまり牛、豚等の薬品を提供しています。
Companion Animalは犬、猫等のペット向け薬品を提供する部門です。
Companion Animalっていいネーミングですね。Companionは仲間、友達の意味ですから。ペット=パートナーという意図なのでしょう。
それでは、部門別の売り上げを見てみます。
■セグメント別売上(億$)
地域 | セグメント | 2018Q3 | 2017Q3 | 増減(%) |
---|---|---|---|---|
アメリカ | Livestock | 3.22 | 3.19 | 0.9% |
Companion Animal | 4.35 | 3.61 | 20.5% | |
海外 | Livestock | 4.56 | 4.35 | 4.8% |
Companion Animal | 2.53 | 2.19 | 15.5% |
アメリカ、海外で両部門ともに増収となっていますが、ペット用の薬品が売り上げを押し上げています。
日本もそうですけど、ペットを家族の一員としてお金をかける時代になっていますから、その流れに乗っているのだと思います。
ゾエティスは海外にも広く事業を展開しています。アメリカ以外の国の売り上げは次のようになっています。
■国別売上(単位:100万$)
国 | 2018Q3 | 2017Q3 | 増減(%) |
---|---|---|---|
オーストラリア | 53 | 51 | 3.9% |
ブラジル | 72 | 66 | 9.1% |
カナダ | 42 | 40 | 5.0% |
中国 | 46 | 40 | 15.0% |
フランス | 29 | 30 | -3.3% |
ドイツ | 36 | 35 | 2.9% |
イタリア | 27 | 22 | 22.7% |
日本 | 34 | 31 | 9.7% |
メキシコ | 24 | 21 | 14.3% |
スペイン | 28 | 24 | 16.7% |
イギリス | 47 | 36 | 30.6% |
その他先進国 | 98 | 96 | 2.1% |
その他新興国 | 173 | 162 | 6.8% |
ブラジルや中国といった新興国での売り上げも大きいですね。ブラジルはストライキが解消されたことも売り上げの増加につながったようです。
日本にもZoetis Japanという日本法人があります。
次はどんな動物の薬品の売上が高かったかを見てみます。
■動物別?売上(単位:100万$)
Companion Animal | 2018Q3 | 2017Q3 | 増減(%) |
---|---|---|---|
犬、猫 | 653 | 546 | 19.6% |
馬 | 35 | 34 | 2.9% |
Companion Animal部門は犬、猫だけでなく、馬用の薬品もあるんですね。
livestock | 2018Q3 | 2017Q3 | 増減(%) |
---|---|---|---|
牛 | 417 | 424 | -1.7% |
豚 | 160 | 147 | 8.8% |
家禽 | 130 | 119 | 9.2% |
魚 | 46 | 39 | 17.9% |
その他 | 25 | 25 | 0.0% |
Livestock部門は牛用の薬品は減収となりました。他は伸びています。ちなみに家禽は鶏等を指します。
ペット向け薬品は「シンパリカ」が好調
Comanion Animal部門はアメリカ、海外ともに犬をノミやダニから守る「シンパリカ」という薬が売上に貢献したとのことです。
日本でも販売されています。
Zoetis Japanより引用 https://www.zoetis.jp/ca/dogs/simparica/po/
か、かわいい。。。
海外では「ストロングホールドプラス」という猫用のノミ、マダニ、シラミ駆除薬も好調とありました。
他に5月に買収した動物病院向けの血液検査機器を扱う「Abaxis」という会社も売り上げに貢献したようです。
Livestock部門は海外の方が好調
Livestock部門はアメリカより海外の方が好調でした。
特に豚のPPRS(豚繁殖器呼吸器症候群)のワクチン Suvaxynをヨーロッパで立ち上げられたことが大きかったとあります。
また、中国の顧客の購入タイミングが重なったこと、ブラジルのストからの回復によって輸出が増えたことも売り上げ向上の要因として挙げています。
個人的にはLivestock部門に注目しています。世界中の人口が増加すれば牛や豚の消費量が多くなるので、それらの飼育を補助する薬品は売上が増えていくと思います。
ゾエティスは新興国の売上も大きいので、世界の人口増加の恩恵を受けるのではないかなと期待してます。
2018年の見通しを上方修正 株価は?
2018年の見通しも上方修正しています。
売上は57憶~58憶ドルから57.5憶ドル~58憶ドルへ、EPSを3.00~3.19ドルから3.08ドル~3.13ドルに修正しています。
これを受けたのか決算発表後の株価は4%程度上昇しました。
今日はまた下がってますね。
最近停滞気味なので、来週から上昇に転じてほしいところです。中間選挙次第かな?
ゾエティスのWebサイトは面白い
余談ですけど、ゾエティスのWebサイトは見ていて面白いです。
■Zoetis Japan
■Zoetis United Kingdom
■Zoetis France
癒しの暴力が襲ってきます。
Webを可愛く作るという信念でもあるんですか、この会社は?
仕事に疲れた時に見よう。そうしよう。
結構期待している銘柄です
ゾエティスはペット用の薬品を扱っているので最近のペットブームを利益に取り込めます。また、家畜用の薬品も扱っていて世界中に事業を展開しているので、世界の食料の需要増加に伴って安定した売り上げを上げるのではないかと想像しています。
米国株ではマイナーな銘柄だと思いますけど、私はかなり期待していますね。ずっと持っていたいです。
株価が下がったらWebページ見て心を癒すという手段も取れます。
メンタルケアもばっちり。すばらしい!
同じヘルスケアセクターの王様、Johnson&Johnsonの Q3決算も好調でした。
AmazonとMicrosoftの決算は明暗分かれましたね。
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